メイドさんが来る前には
無用なトラブルをさけるため
現金やお財布などはきちんと
しまうようにしています。
とはいえ、彼女の場合
そのへんはとてもきっちりしていて、
ゴミ箱に入った明らかな不用品でも、
欲しいものがあるときは必ず
きちんと私の了承を得てから
持って帰ります。
これまで
・洗剤の空箱
・蓋が割れたティーポット
・ボロくなったサンダル
・使用済みシャボン玉容器
などがゴミ箱から救出されました。
娘の古着ももらってもらいます
特に助かるのは使用済みの揚げ油。
日本から持ってきた固めるテンプルを
使って捨てたりしていたのですが、
メイドさんが「家で使うから」と
油を空きボトルに詰め替えて持って
帰ってくれるので、処理の手間もなく
助かっています。
黙って持っていくことはしないけど、
人から何かもらうことには抵抗が
ないようで、お掃除の合間に
「頭が痛いので薬をください」
「絆創膏がはがれたのでください」
「寒くなってきたので、
冬物で着ないものがあればください」
など、とてもカジュアルに言ってきます。
出勤してきていきなり
「朝食を抜いてきてお腹がすいたので
サンドイッチください」と
言われたときはちょっと驚きましたが
イスラムの喜捨の精神からすると
持てる者が持たざる者に分け与えるのは
当たり前のことなのかもしれません。
***
そんなメイドさんに、先日また
コシャリを作ってもらいました。
前回は頑なにお金を受け取らなかった
彼女ですが、今回は私から頼んだので
手間賃として200ポンド(≒600円)
をすんなり受け取ってくれました。
以前コシャリを作ってもらった話↓
お米もパスタも大きめの鍋でどーんと
茹でるので、我が家3人家族では
とても食べきれない量ができてしまい、
もったいないのでパックに詰めて
我が家のドライバーさんや
プール掃除の人にお裾分けしました。
ドライバーさんいわく
「コシャリはたくさん作るもの」
「もし食べきれなければそのへんの人に
あげれば皆喜ぶ。絶対捨てないで」
とのこと。
そのへんの人というのは
コンパウンドのセキュリティや庭師、
または近所の家の従業員なのですが
基本的には見ず知らずの人。
知らない人に食べ物をふるまうという
発想がなかったので、新鮮でした。
おかげさまでいつもきれいなコンパウンド内の景色
コシャリは大衆食なので、外食でも
1人前はだいたい30ポンドぐらい。
今回の材料費と手間賃とを考えると
お店で食べたほうが安くすむけれど、
メイドさんも、配った相手もみんな
喜んでくれたし、私も作りたての
美味しいコシャリが食べられたので
良いお金の使い方だったかと。
たかが600円、されど600円。
いろいろ考えさせられます。