拙者、日曜日に新宿駅にいたでござる。


ちょいと横浜に行く用事があり、新宿湘南ラインのホームで電車の到着を待っていたでござるよ。


すると、「駅員さーん!駅員さーん!」と叫ぶ男性の声が。


すわ!急病人か!?


大急ぎで駆け付けると、蹲っている男と、そこに覆い被さる男の二人。


その横に立っている男性と女性。


蹲っている男性が痴漢で、覆い被さっている男性が声の主。


最初に、立っていた男性に聞いてみたでござるよ。


「急病人ですか?」と。


それ、痴漢の友達だったらしく目を泳がせて黙っていたんでござる。


うずくまる男に覆い被さる男性が「駅員さーん!駅員さーん!」と、再び叫んだ事で状況を把握したでござるよ。


痴漢が逃げないように捕まえていたんでござる。


これを臨場感たっぷりにリポートすると面白いのでござろうが、痴漢の顔を見てしまったので無理でござるよ。


結構な年であろうに幼稚さの残る顔。


伸ばした髪とアンバランスな禿げた頭頂部。


ドナドナされて行くのにヘラヘラ笑って現実から逃避している心の弱さ。


卑怯だったり、汚なかったり、悪辣だったり。


そんな人間の負の部分だけで構成された顔を見てしまうと、それだけで生きる精気を吸い取られてしまうでござる。


ここで再確認した事もあるでござるよ。


痴漢の服装は、やっぱり洗濯してなさそうな汚い感じなのでござる。


センスとかじゃなくて、身なりの汚いと表現するのが的確な服装なのでござる。


痴漢の友人らしき男も、それ以上に汚い格好でスエットの上下でござった。


片や、捕まえた正義感あふるる若者は、今時のナヨナヨっとした感じの細身。


けれども洒落てます!みたいな小奇麗な服を着ていたでござる。


被害者の女性も目一杯のお洒落しました的な感じ。


やっぱり、ちゃんとした身なりしてる人達と、そこに気配り出来ない人達。


別世界の住人なのでござるね。


ちゃんとした服を着ている方が、卑劣な犯罪に走る汚い格好の犯罪者に、緊急時に適応される一般人の逮捕権で対応でござるもの。


拙者、服なんて何を着ていても中身さ!と思っていた時期があったでござるよ。


こういうの見ると、やっぱり一定の基準は守って身なり整えなくちゃだわ、とフンドシ締め直したでござる。


未だに痴漢のドナドナされながらも、ヘラヘラ笑ってた顔が脳裏から消えないでござるよ。