「うーん、そうだな、滋陰降火湯かな」
首をかしげながら
薬剤師のKさんがいう
彼は僕の
古くからの友人で
その漢方薬局店に
患者さんの処方の相談などで
今日はきている
最近は
胃腸の弱い僕に
インスタントコーヒーならぬ
インスタント漢方を
(今日は防已黄耆湯)
ふるまってくれたりする
だいたい、鍼灸師のわたしと
漢方薬剤師の二人がそろうと
話が、尽きない
患者さんの食養生のはなしから
俗っぽい景気のはなし
遥か昔の中国の古典のはなしまで
なかなか本題がすすまないのだ
共通言語というか
同じパラダイムというのか
同じテーマを抱えていて
世間ではあまり関心は少ないかも
しれないが
それはもしかしたら
自然との繫がりかもしれない
ダウントゥーアースならぬ
リターントゥー天地だ
素問という
古典医書がある
少しだけ
黄帝曰.
陰陽者.天地之道也.萬物之綱紀.變化之父母.生殺之本始.神明之府也.治病必求於本.
(陰陽應象大論篇第五より)
本というよりお経みたいに
僕はおもってて
からだもつかって読めると
いい
気功だって、太極拳でもいい
すると

↑金文の「立」という字
うまくいけば
天と地とその間で
循環する
自然とつながっている
とても気持ち良いわたしに
気付ける
(これはもしかしたら
苦くて痛くて熱い!?
漢方や鍼灸の提示する
気・持ち・良い
からだに近いかもしれない)
もちろん
瞑想やマインドフルネスのはなしにも
つながっていきますが
またその話はいつか
無事に患者さんの処方もきまり
「それじゃあ また!」
口の中にまだほんのり残る
漢方薬の味を
感じながら
僕は店をでた


