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ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

一昨日のこのブログで取り上げた静岡学園。高校サッカー優勝しましたね。

静岡学園を取り上げたといっても、サッカーの話ではなかったのですが、取り上げた学校が優勝というのは嬉しいものです。

女子の高校サッカーも、昨日、藤枝順心が優勝したので、サッカー王国静岡の復権ですね。

 

 

そして、昨日、指定校推薦の話を取り上げました。

一発勝負の学力試験ではなく、日ごろの学校生活を重要視する指定校推薦の存在に気づき、肯定的な話を書いたのですが、指定校推薦を即刻廃止せよというこんな記事が、本日でていました。

YAHOO!ニュース:大学入試「指定校・付属校推薦入試は即刻廃止を」と大前研一氏(2020.1.13)

論旨としては、昨今取り沙汰されている日本の大学生の学力低下の原因の1つが、指定校推薦や付属校推薦入試なので、即刻廃止せよという内容。

指定校推薦で早々に合格が決まった生徒は、その時点で勉強しなくなるので、大学に入ってから学び直しをするような状況になっているとの指摘。

この考え方からすれば、大前さんはAO入試にも反対なのでしょう。

しかし、昨日も書きましたが、指定校推薦やAO入試は、多様な資質を持った入学者を受け入れることに前向きになっている大学がその枠を増やしているという傾向があります。

もちろん18歳人口の減少のため、入学者の確保という事情もあってのことだと思いますが、指定校推薦やAO入試が、かつて批判を受けた青田買いとは違ってきているのが今なのだと思います。

ペーパーテストではない選考方法の入学者を増やすことで、静岡学園の言葉を借りれば「だけじゃないチカラ。」を持った入学者を招きたいという大学の意図が明確になってきたのです。

国公立大学もその傾向にあります。

知識を詰め込み、問題を解く練習を繰り返すことだけが学びではありません。

それさえしないで入学してしまうのが、指定校推薦なのだから、即刻廃止せよといっているのだと思いますが、高校も、大学もすでに変わってきているのが今でしょう。

欧米では、多面的・総合的評価を行う大学の方が、願書が集まるという情報があります。

ペーパーテストで、記憶力と処理能力だけで判断されたくないという受験生側の気持ちの表れでしょう。

 

 

日本では長らく、大学入試を頂点に、小中高のカリキュラムが編成されてきましたが、将来の社会に必要な人を育てようと、小中高が動き出しているのが今。

そのため、指定校推薦を批判するのではなく、大元の一般入試制度の改革の方が重要です。

なのに、昨年話題となりましたが、「大学入試改革」は迷走するばかりで、一向に進化していかない。

大前さんが書いていますが、幅広い教養と論理的思考力を身につけるリベラ・ルアーツ教育が極めて貧弱なのだと思います。

だから静岡学園の「だけじゃないチカラ。」とリベラ・ルアーツ教育を謳う高校が現れた。

最近よく耳にする「国際バカロレア」では、では「セオリー・オブ・シンキング(思考の理論)」を最も重視するとあります。

これは単に覚えた知識から答えを出すのではなく、自分の頭でゼロから証拠を集めて組み立て、論理的に問題を解決する能力で、「発想学」とも呼ばれている。

先進国の学校ではEQ(心の知能指数)を必要とするリーダーシップ教育にも力を注いでいるようです。

日本には、そういう科目が高校までの教育にも大学教育にもほとんど見られないとありすが、もう大学の入試制度だけの問題ではないのだと思います。

日本の教育制度全体の改革が叫ばれているのではないでしょうか?

昨年、日本は後進国であるという記事が話題になりました。

Newsweek:日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう(2019.8.27)

さらに超高齢化社会と人口減少が進行している現実。教育改革以外の根本治療はないと思います。

学生だけの話ではないと思います。働き方改革という名の生き方改革で、社会人の学び直しが求めれています。

社会人になって様々な経験をしたのだからこそ、どんな教育が必要なのかを考え、教育制度を変えていきましょう。それは文部科学省だけの仕事ではないと思います。

と、今日はここまで。

ブログは続きます。