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ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

先月末のこのアメブロで、渋沢栄一を取り上げたので、渋沢栄一の著書『論語と算盤』が気になり、現在読んでいるところです。

渋沢栄一を取り上げたといっても、「中田敦彦のYouTube大学」渋沢栄一の回を振り返る中田敦彦さんのセカンドチャンネル動画の紹介でした。

 


 

本チャンネルで、とても分かりやすく中田敦彦さんが、渋沢栄一のことを紹介してくれたので、以前から読むべき本としておいた『論語と算盤』を読みだすきっかけとなりました。

この時の動画です。経営者はもちろん、ビジネスマンにもおすすめです。

 

 

 

この動画では、『論語と算盤』の本の内容を詳しく説明しています。

これだけ解説してくれると本も読みやすいだろう感じたのですが、案の定、中田敦彦さんの動画のおかげで、やや難しい言い回しも頭にすんなり入ってきます。

といってもまだ読み始めたばかり。それでも、この動画でも紹介されていた孔子の人物観察法についてのくだりがありました。

 

その人物が正しい人物なのかどうかを、見分ける方法があるという話です。

本日は、これを共有したいと思い、この記事を書くことにしました。

人物の観察法には「視・観・察」の3つがあるといいます。

孔子の教えはこうです。


子いわく、その以いるところを視、その由るところを観、その安んずるところを察れば、人いずくんぞ廋さんや
 

そして、渋沢栄一の解釈がこれです。
 

「視」も「観」も共に「ミル」と読むが、視は単に外形を肉眼によつて見るだけのことで、観は外形よりもさらに立ち入つてその奥に進み、肉眼のみならず、心眼を開いて見ることである。すなわち孔夫子の論語に説かれた人物観察法は、まづ第一にその人の外部に顕はれた行為の善悪正邪を相し、それよりその人の行為は何を動機にしているものなるやを篤と観、さらに一歩を進めて、その人の安心はいずれにあるや、その人は何に満足して暮してるや等を知ることにすれば、必ずその人の真人物が明瞭になるもので、如何にその人が隠そうとしても、隠し得られるものではないというにある。

 

こうして、ここのくだりだけを書き出しブログに残すと、自分も何度も読み返すことができるため、そのまま書き出してみました。

このあとも重要なので続けますね。

 

如何に外部に顕れる行為が正しく見えても、その行為の動機になる精神が正しくなければ、その人は決して正しい人であるとは言えぬ。時には、悪をあえてすること無しとせずである。また外部に顕れた行為も正しく、これが動機となる精神もまた正しいからとて、もしその安んずるところが飽食暖衣逸居するにありというようでは、時に誘惑に陥つて意外の悪をなすようにもなるものである。ゆえに行為と動機と、満足する点との三拍子が揃つて正しくなければ、その人は徹頭徹尾、永遠までも正しい人であるとは言いかねるものである。

 

言わんとすることはよく分かると思います。
 

 

気になったのが「飽食暖衣逸居する」という言葉、「飽食」は分かりますね。お腹いっぱい食べること。

「暖衣」は暖かい服を着ることではなく、良い服を着飾るようなこと。「逸居」は怠けることのようです。

これは孟子の言葉だそうで、このような言葉あるようです。

飽食暖衣逸居して教えざるは即ち禽獣に近し

「飽食の時代」といわれる現在、禽獣になってしまう可能性を多くの人が秘めているのかもしれません。
 

 

人物観察について、孔子の言葉を渋沢栄一の解釈をもとに簡単にまとめるとこうなります。

「視る」・・・その人の行動をみる
「観る」・・・その人の行動の動機をみる
「察る」・・・その人が何に満足しているのかをみる


ここまで人を観察すれば、その人の人間性がみえてくるということ。

言動がすばらしく、その動機もすばらしいという人はいます。

しかし、それは何よってもたらされているのか、お金がほしいだけなのか、心の底から社会を良くしたいと考えているか、など、そこまで観察して判断しようということですね。

 

こう考えると、企業もそうじゃないですか?そう思いました。

コーポレートサイトに立派なビョジョンが掲げられていて、堅実な実績があったとしても、その先としてその企業は何を満足としているのか。

それが分からないと、その会社と取引して良いのか、問い合わせすべき企業なのか判断しづらいですよね。

新たな依頼案件があった場合、今の時代、WEBから企業を探すことが多いと思います。いつもいうのは、その際、ブログがある企業が良いなということです。

コーポレートサイトにありがちな一般情報だけがあっても、判断が難しい。

「察る」・・・その人が何に満足しているのかをみる

これが分かるのはブログだと思います。

知名度がない中小企業こそ、ここまでみてもらって判断してもらう必要があるのだと思います。

人物観察法の「視・観・察」の話なのですが、こんなところに頭がいきました。

それにしても、『論語と算盤』はおもしろい。勉強になります。

と、今日はここまで。

ブログは続きます。