このblogを書いているうちに、自分が自分のついた嘘と向き合うのが辛くなってきた。誰かに聞いて欲しかった・・・。
私は今年、半年かけて陰惨な釣りスレを書いていて、懺悔した二人はそこを通じて出会った人だった。

釣り宣言をしないまま一応終焉を迎えたそのスレは、二人ともガチだと信じていて、『全部釣りだったんだ。』と報告した時には二人とも驚いていた。
特にその内の一人とは二ヶ月間ほとんど毎日電話をしていて、そのスレのキャラになりきってずっと接していた為、なかなか信じて貰えなかった。
二年前から遡って全部話した時に、『Gさんにも全部話すつもりでいるんだけど』というと、『いやー言わん方がいいよ。二年間も黙っとったんやろ?二年間は大きいよ』そう言われた。

私は、今回の懺悔で、私と関わった人の中から演じていた私が消えるのを初めて経験した。
嘘を告白する事は、嘘で築いた人間関係が消えるのに等しい事は分かっていた。
私が演じていた人間が、本当は存在しない人間だと話す事で、『私』と初めて繋がる事はお互いに混乱したと思う。
付き合っていた時間は存在するのに、まるで初めて会ったような感覚。
まだ少し・・・どう接していいのか分からなくて戸惑う。
Gさんに告白する事は・・・私たちの二年間がどうなるのか分からないのが怖い。
散々心配かけて、散々事件に巻きこんで、一緒に居て欲しいからたくさんの嘘で彼を縛った。

告白はいつも失敗する・・・。でも二年前からの懺悔が今に追い付いたら、彼にここを見せようと思う。

一昨日初めて他人に懺悔をした。

元々このblogは、最終的にGさんに打ち明ける為に書いていた。それと・・・溜め込み過ぎた嘘を吐き出せる場所が欲しかったから。
本当は一生誰にも、私の釣り遍歴を話すつもりはなかった。
嘘の世界はあまりにも居心地がよくて、優しくして欲しいが為に自分で架空の事件や問題を作りあげて悲劇のヒロインを演じていた。
ネット上の人間関係はほとんどそんな感じで、親しくなればなる程、構って欲しくて問題を起こした。
『どうしよう・・・。』『助けて・・・』『もう死にたい・・・。』そう呟く度に心配してくれるのが嬉しかった。
ずっとそれでいいと思っていた。たとえそれが、自分の親しい人が本気で心配する気持ちを利用したわがままであっても、相手がどう思うかより私が相手にどう見られるのかが大切だった。
私はその居心地の良さを自ら手放すつもりはなかった。
けれどそれが、どんなに醜い行為なのか、私の様な他人に出会って最近初めて気がついてしまった。
私は今年初めて他人に釣られた。皮肉にも自分が立てた釣りスレを利用されて、人に嘘をつかれる事を経験してしまったのだ。

一昨日、初めて懺悔したのはそこに関わっていた二人。

Oスレまとめサイトの管理人であるGさんがCスレにきたのは、そんな時だった。

『Oスレまとめサイトの管理人ですが、Oがどうしたんですか?』
タイミングよく現れたこの書き込みに、住人も戸惑っていた。
私もまさかOスレの管理人さん本人がCスレにくるなんて考えるはずもなく驚いた。
『訪問者の数が減ってきた頃にいきなりスレの訪問者の数がありえない位増えたから、
どこかにまとめサイトが貼られたと思った。探してみたらCスレに辿りついたんだ。』
後にそんな話をGさん本人から聞く事になるのだけれど、この時には知る由もなかった。

『偽者だろ。』あまりにタイミングが良すぎた為、住人のほとんどが疑っていた。
Gさんは管理人本人だと証明する為に、まとめサイトの日記を更新した。
本人証明され、Oスレまとめサイトの管理人さん降臨にスレが沸いた。
『Nさんが本当にOに関係のある人なのか、Oに聞いてみます。』
そんな書き込みの後、まとめサイトができた時にお礼を書いて送ったOのアドレスに、Gさんからメールが届いた。

これが、本格的にGさんと連絡を取り合うようになった始まりだった。

この日、GさんがCスレに降臨していなければ、Cスレが延々と続く事になることも、私が嘘に苦しむ事も、次第に恋心を抱くようになる事も、二年経つ今でも嘘をつき通したままでいる事も、なかったのかもしれない・・・。

二年経つ今も、彼はまだ本当の事を知らずに私と話しては笑っている。

それが苦しい・・・。