♪寂しいなんて

口に出したら

だれもみんな

うとましくて

逃げ出していく

寂しくなんかないと笑えば

寂しい荷物

肩の上で

なお重くなる


中島みゆきさんの『歌姫』の冒頭。


苦しさのなかにいるときは、世界中の不幸を一手に引き受けているように絶望しているけれど、それを受け取ってくれる他人などいない。

我が身を振り替えれば、純粋に抽象的に苦しさを訴える人なんて、『ふーん』なのである。


人にかまってもらいたければ、具体的に分かりやすく、他人がかすかな優越感を覚えるように

他人が自分の慈悲深さに酔えるように、不幸を語らなければならないが、そんなことまでしたら、自分の寂しさが汚れっちまう(笑)

寂しい自分を置き去りにして、寂しさに耐えかねて、人に受け入れてもらえるように、『寂しくなんかない』フリをする。


♪歌姫

スカートの裾を

歌姫

潮風に投げて

夢も悲しみも欲望も歌い流してくれ