僕のいた時間 10話の冒頭で

池のある公園で、シャボン玉をして遊ぶ拓人とメグ

誰もいないところから、シャボン玉が飛んでくる演出はいかにもって感じだけど、キレイでメルヘンぽくて、ワタクシ的には良かったです

夕陽が照らす公園の水辺の道を、拓人が乗る車イスをメグが押して走って行く、楽しそうな2人の笑顔

「ハハ、コワイ、コワイ」

「えっ?(笑)」

「コワイよ、メグ(笑)」

イヤ~、なんかね、いいんだよ

こういうのを観ると、ホッとしてしまう

2人の笑顔が微笑ましくて、観ているワタクシもついつい頬が緩んで笑顔になってしまいます

隣りで観ている奥さまも笑顔です

「2人ともかわいいね」

そうだね、ウチらから見たらおままごとのような2人だけど、いいんじゃない

なんか、癒やされてしまうな



あはは、思い出してしまったぞう

そう言えば、似たような事があったね


病院の中なんで、ロマンチックなシチュエーションではないけれど

毎日、病院に世話をしに来てくれる奥さまに、感謝はしているんだけど、ワタクシはイライラしてしまうんだよね

奥さまは一生懸命にやってくれるんだけど、要領が悪すぎて、というか、奥さまルールのやり方のこだわりがありすぎて、ものすごく時間がかかってしまう

奥さまは、まったく気にしないけれど、ワタクシは気にしてしまいます

1日も休まずに病院に来てくれて、パートにも行っているし、だいぶ疲れがたまっているのではないかと思うと、奥さまのカラダが心配なので、早く家に帰らせてあげたいので、ついついクチをだしてしまいます

わかっていただけますか、ワタクシの気持ちを?

なのに奥さまときたら

「ウルサイ!」

もう怒る怒る、手のつけようがないほどブーブー、ブーブー怒るからたまりません

ハア~!

なんと言いましたか?

ダンナの心、妻知らず、ですね


アレ? なんだっけ?



なんか、話がずれてきたような

そうそう、それで奥さまがやっと帰る気になってくれて「本日の面会時間は終了しました」というアナウンスがあってから、たっぷりと1時間以上たってからですが

ワタクシは車イスに乗って奥さまの仕度を待ってます

ポチポチと病室の灯りが消え始めて、やっと出発です

車イスに座っているワタクシの膝の上にバッグや荷物を載せると、奥さまが車イスを押して行きます

ナースステーションの看護師さんに

「ウチのダンナ、お願いしますね!」

あ~また、あそこの夫婦か、というあきれ顔(ワタクシには、そう見えてしまう)の看護師さんを尻目に見て、スピード違反気味にカーブを曲がってエレベーターに向かいます

奥さまが車のときは慌てる必要はありませんが、バスのときは事情が違います

エレベーターが1階に着き、扉が開くとスタートダッシュです

正面玄関まで大急ぎで、カーブもなんのそので飛ばします

「コワイ、コワイ!」とワタクシ(冷汗)

ドラマの中の拓人のような笑顔はありません、ワタクシの顔はマジで引きつっています

スピードだしすぎだってば!


正面玄関に着き、荷物を取ると

「じゃあ、また明日ね」

というと、奥さまはダア~ッと走って行きます

フムフム、不思議なもんです

車イスを押されているときは、コワイほど速いと思っていましたが、後ろから奥さまが走って行くのを眺めていると、なんかチョコチョコ、モタモタと走ってるように見えて、どんくさいなあと思いました

ワタクシは後ろから追いかけて行きます

なんとか間に合って、バスに乗る奥さまが見えたら、そこでワタクシはやっと、やれやれです

発車して行くバスに手を振って、ゆっくりと病室に戻ります


僕のいた時間を観て、綺麗ごとすぎるという感想の方たちもいらっしゃるようですが、確かにそうかもしれませんが、ワタクシは、敢えてそれでもいいんじゃないかしらと思います

ドロドロの、目を背けたくなってしまうようなリアルさを追求するのだけが、ドラマではないと思います


まあ、その分というわけでもないですが

ワタクシは敢えて汚物ネタ?トイレネタ?というような、オエ~と思われてしまうような事を書いています


そんなのは、春馬くんや未華子ちゃんには似合わないし、汚いのはワタクシのようなオッさんがやればいい事さ


今日の最終回が楽しみですね