昨日は

恐怖の体験を書くつもりが

女子大生の下半身の話になってしまいました


イヤイヤイヤ、なってない、なってない

ん? たぶん、だいじょうぶだね ~


うっ‼︎(汗)

ゾゾゾゾゾ~!

「だから、お前はダメなんだよ」

背後霊のように、後ろから奥さまの声が聞こえてきます


結婚を控えた夢みる男性へのお告げです

上記のような奥さまの問いかけに、次のような返答をしてはいけません

「だからって、なんだよ」良くないです

「ダメって、なんだよ」これこそダメ

ベストアンサーは、これです

「ハイ、おっしゃる通りです」

このことを厳守すれば、皿や鍋が飛んでくるようなポルターガイスト現象は防げます

注意しておきますが、お札は効果がありません

お金の方のお札は、かなりの神通力を有しております



何かに取り憑かれたように、話が脱線してしまうので、話を元に戻しますが



病院の中は、暖房が効きすぎたり、冷房が効かなかったりで、いつもワタクシには暑すぎました

なので、外で風に吹かれると気持ちが良かったのです


腰の曲がったお婆さんが、杖を引きずりながら歩いて行くのを見て、思わず笑ってしまいましたが、そんなお婆さんでも、歩くのはワタクシよりもずっと上手です

羨ましいけど、仕方のないことです

しかし、カテーテルの手術をするまでは、ワタクシよりも歩けなかった患者さんが、いつの間にか、療法士と2人で外で歩く練習をしていたのを、大きなガラスの扉の内側で、車イスに乗っているワタクシが見たときは少し悲しくなってしまいました

自分だけが取り残されてしまうようで



ある日

いつものように、外で風にあたって病室に戻ろうとしたら、急にもよおしてしまって、1階の車イス用のトイレに入りました

大の方でしたが、下痢ではなかったけれど、チョットお腹の調子が良くなくて、済んだと思って流して立ち上がると、あっ、また来た、ということを繰り返してしまいました

1階なので、来院されたお客さんも多くて、ガヤガヤと雑音も大きくて、いつもなら6階の病棟のトイレの方が静かなので、集中できる、そちらを使いますが、この日は、それどころじゃ有りませんでした


ワタクシは、用を済ませる方に集中していましたが、外がうるさいことに気がつきました

女性の大きな声が聞こえてきます

でも、それどころじゃありません

女性は何か怒鳴っているみたいです

「えっ?」なに?

子どもに怒っているのか?

いや、違う、ケンカしているみたい

「うわ、すごいな」

何を言っているのかは、わかりませんが、一方的にかなりキツイ言い方をしています

チョット、聞き耳を立ててみました

何を言っているのか、少しずつわかってきました

「--して歩け!」

えっ! なに?

「トイレを背負って歩け!!」

はあ? 何を言ってるの?

その女性は、何度も繰り返し怒鳴っていますが、理解ができません

「トイレを背負って歩け!!」

ワタクシは、ハッとしました

も、もしかしてワタクシに怒鳴っているの?

ゾ~ッとしました、ワタクシに怒鳴っているんだ!

ワタクシは急いで用を済ますと、ドアを開けました

そこには見憶えのある、車イスに乗った女性がいました

痩せこけて、目がギョロッとして、マスクをしていましたが、リハビリの訓練室でよく見かける人です


ワタクシがトイレから出て行くと、ギョロッとした目で、責めるように睨まれてしまいました

怒鳴り声の正体は、車イスの後ろの姉妹か友だちかわかりませんが、鬼のような顔の女性のようです

ワタクシは恐ろしくて、マトモに顔も見ずにダッシュで逃げました

うわっ、怖かったあ~!

女性って、恐ろしい生き物ですね

うちの奥さんだけじゃなかったんだ



しかしなあ、少し悲しいね

そのギョロッとした目の人は、車イスに乗ってはいたけど、装具も、杖も必要なく、普通に歩いているのを、リハビリの訓練室で何度も見ているんだけど

車イス用のトイレでなくても大丈夫そうですが、まあ、ワタクシにはわからない事情でもあるのかしら?

奥さんに、この事を話したら

ケラケラ笑いながら

「もう、限界だったんじゃないの?」

いや、それにしてもさあ

アレだけ人の多いとこで、よくもまあ

ワタクシだったら、すぐ別のトイレに行くけど

トイレは背負えないしなあ

あ~、恐ろしいめにあった!