今、1番楽しみにしているドラマ僕のいた時間の8話の中に

多部未華子さんが演じる恵ちゃんが、仕事で介護を担当している患者さんに食事をさせてあげるシーンがありました

恵ちゃんは、ミキサーでペースト状にした食べ物を、スプーンで口に運んで食べさせてあげてました

患者さんは、ひと口だけ食べて、二口めは口を閉じて食べようとしません

「もう、いい」と患者さん

「どうしました?」と聞く恵ちゃん

「これじゃあ、何を食べているのかわからない、食事とは言えない、安全に栄養をとることよりも、危険でもいいから食事をしたい、そうじゃなきゃあ死んだほうがマシだ」

う~ん、わかりますよ

お酒はちょっとしか飲まさせてくれないし、タバコはダメで、甘いものもちょびっとだけ‥、その上、食事がこんなんだったら、食いしんぼのワタクシには耐えられないことです

でも、もっとつらい食事をしている人もいるんだよね

え~と、ワタクシは人を比較する言い方は嫌いなので、あっちの人よりも、こっちの人の方がどうだらこうだらと言いたいワケではありません

ただ、食事をするということに、こんなに苦労している人もいるんだよと、それだけです


ワタクシが入院していたとき、病室は4人部屋で、その患者さんは病室で食事のリハビリをしていたので聞こえてきてしまいます

その患者さんが、どういう病気かは知りません

ただ、頭の左側には、縫合した大きなキズあとがあります

その患者さんは、食事をするのに、非常に細かい注意事項があります

ベッドはこの角度に起こして、頭の後ろにはクッションを入れてこの角度に固定する

食べる量は、一回にティースプーンにすりきり一杯で、舌のこの部分にのせて、飲み込むときはこのタイミングでこういうふうに、という感じでむちゃくちゃたいへんだと思いました

食べるものも、栄養補助機能食品のようなもので、とろみをどれくらいつけるかくらいで、味だけはバナナ味とか数種類あるようですが、実際には、あまり味の差は感じないみたいです

その患者さんが退院するとき、その食品がたくさん詰められた大きな箱を、病院にあるだけキャリーに積んで持ち帰って行く姿を見送りました

食事の楽しみや喜びはあるのでしょうか?

それでも、生きていくためには食べなければ、もう、死んでもいいなんて思えるほど、充分に生きてきたにしては、若すぎる患者さんでした


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