自分では普通だと思っていたことが

普通ではなかったのかも知れません

いつも担当してくれているAくんが休みのときは、他の先生がみてくれます

ある日は、背の高いAくんよりも、だいぶ小柄なU先生でした

ストレッチをして貰ってから、歩く練習をしていると、不意にU先生が

「その足で、よく歩けますね」

「えっ?」

足の感覚がそんなに弱くて、よく歩けますね、という意味らしいですが、どうリアクションしたらいいもんか

「そうなの?」

なんか、間の抜けた返答しかできませんでした

でも、たしかにそうかも知れません

日替わりで足の感覚がかわるので

今日はどんな足?って感じですから

ある日は両足とも、膝から下が無いみたいで

ある日は、ところどころ足のパーツが抜けてしまっているように感じます

また、ある日は、タコの足のようです

だから、なかなか操るのはたいへんですが、歩けるということには、何も疑問に感じませんでした


ある日は、新婚で新妻のB先生のときもありました

ストレッチをして貰ってから、歩く練習をしていると、B先生も

「その足で、よく歩けますね」

「また?」

そんなに歩けたらおかしい?

ベテランの2人の先生に、同じことを言われてしまうと気になってしまいます

なぜ、そんなことを言うのだろう?

その足でよく歩けますねということは

その足では、歩けないのが普通です、と言われているようにも感じます

考えてみると

今のワタクシは歩けはしますが、完全に実用的なレベルではありません

部屋の中で歩きまわったり、駐車場の車のところまで歩くのがいいところです

このまま、リハビリを続けて行けば、いつかまた普通に歩けるようになると、いつの間にか思い込んでしまっていたのかも知れません

普通のケガなら、時間がたてば治るでしょう、でも、ワタクシの場合は、いくら時間がたっても治りません

治るのではなく、別の方法を見つけだしたり、新しく何かを作り出して対応するものだと、もう気がついています


医師も、療法士の先生たちも、ワタクシのゴールを示してくれることはありません

それは個人差があるので当たり前です

そのために、いつの間にか目の前にあるゴールから、目をそらしていたようです

今のワタクシの現実を受け入れて考えれば、歩くのは部屋の中や、駐車場の車までで、日常的には車イスを使用する

これがワタクシのゴールかも知れません

Uくんも、Bさんも、はっきりとゴールを言うワケにはいかなかったのでしょう

「その足で、よく歩けますね」

ワタクシに、目の前のゴールを気づかせてくれました

だからといって、まだまだ普通に歩けるようになることも、簡単にあきらめたりできません

と、長々と書いといて言うのもなんですが

ぜんぶ、ワタクシの思い込みだったりしてね‥たぶん、思い込みです



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