いよいよ三月。畑仕事の本格シーズン到来です。農閑期から一気に忙しくなります。その畑仕事と並行して行われるのが、種蒔きと苗の管理。「苗半作」といって苗の期間は短いのですが、その出来栄えがその後の作物の成長にとても影響します。
苗はビニールハウスの中で、さらにビニールをかぶせてあるのですが、日差しが強くなると一気に温度が上昇します。かといって寒くさせるとすぐ枯れてしまいます。とてもデリケートなので何度も何度も足を運ぶことになります。
この時期は春・夏野菜の種を蒔くのですが、種の大きさ、形、香りはまさに千差万別。種の段階でそれぞれの野菜の特徴が出ています。そんな種から出てくる芽は何度育てても不思議な感じがします。
農業教室で子供たちに「一番感動したことは?」と聞くと収穫より芽が出た時という答えが圧倒的に多いです。一見無機質な種から生命力の塊のような芽が出る姿に感動するのでしょうね。
当たり前かもしれませんが、種はそのままだといつまで経っても種のままです。土、水、光の条件があって初めて芽が出てきます。仏教でいうところの「縁」ということになるのでしょうが、人はその野菜が育つのを手助けしているだけなのだと、この時期には特に感じます。