岩手県の決勝
令和の怪物佐々木投手は登板せず強豪花巻東に大差で負けた

高校史上最速163キロを誇る佐々木投手は登板しなかった
彼が投げていれば勝つ可能性は格段に上がっただろう
34年ぶりの甲子園出場という栄冠をつかんだかもしれない

でも大船渡高校の国保監督は登板させなかった
前日129球を投げ完封勝利していた将来の日本のエースの身体を気遣い、佐々木投手の未来の為に温存した

OB会や詰め掛けたファンからのクレームやブーイングもあっただろう
34年ぶりの甲子園に行けたかもしれないのにと、これからもネチネチ言う人もいるだろう



でも俺は国保監督の判断を熱烈に支持するし、悪いのはこんな日程を組んでる高野連だと思ってる

24日に準決勝やるなら中3日で28日に決勝をやればいい
万全の状態なら国保監督も投げさせただろう
ちなみに東京の決勝は7/28
慌ててやる必要なんかないんだよ

ただ、もし彼が投げて甲子園に行ったら、それはそれで松坂の時並に騒がれて、公立高校として金農並に期待を背負わされ、連投に次ぐ連投をよぎなくされたと思う

炎天下の甲子園
全国区に通じるピッチャーは1人しかいない公立高校
熱戦を望む高校野球ファン
痛いなんて言えないだろう

甲子園はただのスポーツではなく日本国民の文化であり自己犠牲を美談にする象徴だ

痛そうにしながら一生懸命プレーする選手にありったけのエールを送る国民性

俺が監督なら
『交代しろ!甲子園が人生の最後じゃないんだぞ』
そう言って代えさせる

俺は21歳で野球をやめるまでずっと野球だけをやってきた
ヘタクソだったけど全てを野球に注ぎ込んできたヘルニア、疲労骨折、靭帯損傷
常にケガに悩まされてきた

その結果、今はびっこでしか走れず6歳の長男にかけっこで勝てない


仕事がらスポーツトレーナーやインストラクターの方とお会いする事がある
皆さん実業団でプレーしていたりオリンピック候補だったりした人達
テレビでは笑顔を見せてるけど身体はボロボロだそうだ

ダルビッシュが高校球児に向けて一言求められた時こう言い放った
『そんなに一生懸命やらなくていいよ』


菊池雄星が花巻東のエースとして甲子園を沸かせていた時、彼はボロボロになりながら投げ続け打たれ負けた
試合後のインタビューで
『この仲間と野球をやれるなら一生野球が出来なくなってもいいと思って投げました』
と泣き崩れた

彼はメジャーリーガーになれたから良かったけど、同じ考え方で一生野球が出来ない体になった選手はたくさんいると思う

大会日程や投球制限を含め高野連は今一度高校野球を早急に見直すべき
大切なのは伝統や記録ではなく高校球児の身体だ


非難覚悟で投げさせなかった国保監督は男の中の男 あっぱれです!!