私みたいな慢性疲労で治療中だったり、

慢性疲労症候群だと、

自分の「疲れる」のしんどさがなかなか他の人に伝わらない、という経験をした人も多いんじゃないかと思います。


「疲れやすい」「なかなか回復しない」「しんどい」は、

普通の(身体機能が正常な状態の)人が言う「最近疲れやすい」「仕事がしんどい」とかと、

表現が同じで、

変わらないものにも聞こえてしまう。


かといって、

この「しんどい」をうまく伝えられる言葉がない。


でも、

普通の疲労感と、明らかに違うんです。



私は明確に慢性疲労を発症したタイミングがあって、

明らかな以前の身体との「疲れ方」の違いを感じます。


これは「異常な」疲労感だ、と感じるんです。



それをなんとか表現したいなと思って、

ちょっと書いてみます。


同じく治療中の方に、わかるわかる、

やっぱこれはしんどいんだよな、

自分が弱いのではなくて、むしろすごく頑張ってるんだよな、って自分を労るきっかけにしてもらえたら。


また、家族が慢性疲労で苦しんでいる人に、そういうしんどさなんだな、と理解するきっかけにしてもらえれば、と思っています。



はじめに言っておくと、

やっぱりこれは私の経験でしかなくて、

同じとは限らないだろうし、

それぞれのしんどさがあるとは思います。


あくまでひとつの体験として聞いてもらえたら嬉しいです。



先に書いたように、

これは「異常な」疲労感だ、と私は感じます。


身体の正常な状態の疲れは、

筋肉の疲労であったり、

精神の疲労であったり、

使いすぎて休息を必要としている身体が送ってくるサインとしての疲労感、だと感じます。


自分の以前の身体を思い返してみると、

普通の身体の疲れって、

「あー疲れた、休みたい」と身体の重さを感じて、

動くのがおっくうになるかんじ…だったなと。



今の身体の「異常な」疲労感というのは、


なんか燃えちゃいけないものが燃えている、という感じがするんです。


命を削っているような、

そんな感覚。



ひどくなってくると

身体の機能が止まってしまって、動かないものを、ひっぱって無理やり動かしている感じ。

だからとても重たくて、

引きずる力をずっとかけているから疲労感がすごい。


身体の中が

「くるしい」「しんどい」でいっぱいになります。


背中や腰の筋肉がバリバリと張ってきて

呼吸が苦しいような感覚になったりもします。



そういえば、

この身体になって感じるようになったのは、

自分の体重を支えることってすごく体力がいるということです。


普通の身体だったときは、あまり意識したことがありませんでした。


立っていることはもちろんですが、

座っている、上半身を起こしているというのも、

体力を使うんです。


自分の身体を支えきれなくて、

姿勢を保とうとするのに力がいる。

ずっと力を入れてるから、どんどんしんどくなってくる。

やっと、「はーーー」っと楽になれるのが、横になるときって感じ。


身体に重りをつけているような感じで

なにかすることそのものが「しんどい」ので、

生きることがぜんぶ「しんどい」になっちゃう。


自分だけ重力が3倍くらいになった中で生活してる感じ、、、?

今までと同じことが、めちゃくちゃしんどい。




疲れたときの回復の遅さも、

普通の身体の「なかなか疲れが取れない」と違う感じです。


異常燃焼して燃えているのが、

なんとかかんとかして落ち着こうとしている感じ。

いつまでもチリチリチリチリしてくすぶって、完全には楽にならない。

(ある程度回復した、はあっても「楽になった」にはならないので、なんとなくのしんどさはずっとある)



しんどい時に動くのは、

ダメージが倍になる感覚があります。

動こうとすると、グサリグサリと深い傷がついていく感じ。

傷が食い込んでいくというか

深くが傷を負っていく感じがします。


この「傷がついていく感じ」って、

普通の身体の時にはなかったなぁと思うんですよね。


身体のなかに刃物があって、

どんどんボロボロになっていく感じなんです。

動くだけで命が傷ついていく、みたいな。



こうした異常な疲労感が、

1時間仕事するとか、

1時間外で用事を済ませるとか、

そういう「大したことない」もので起きたりするんです


それが身体が正常だったときの

「今日はめちゃくちゃ疲れた」よりも、

しんどいんですよね。

種類の違う疲れって感じです。



で、その「直接的なしんどさ」ももちろんしんどいんですけど、

「思うように動けない」という精神的なしんどさも、なかなかしんどいんですよね。



しんどいときは、

なにかやるとさらにしんどくなるから、

寝てるしかない。

動画見るのもしんどい時なんかは、

ほんとにただ横になってじっとしてるしかない。


仕事もやれないけど、

遊びも思うようにやれない。


少し仕事をしたら、

その分休まないといけなくて、

1時間の仕事をするために

2,3時間横になって寝てるしかない。みたいなのが、

結構しんどかったです。

(こんなに時間使って、こんだけしかできない、ってのが悔しくなったりします)


回復するまである程度休まないと、動くほど悪化するので

ちょっと疲れることをする、どこかに出かける、ってことだけで

1日潰れてしまう、とか。


普通の身体の時は、

休んだらまた動くことができて、

やりたいことがやれた。

でもこれは、ずっとできない、動けないのが続く。

その終わりのなさもしんどい。



ちょっと無理すると1週間〜1ヶ月くらいズドンとしんどくなって引きずるので、

何かするたびに、これは体力的に大丈夫か、やばいだろうか、、とヒヤヒヤして

爆弾抱えているみたいな気持ちでした。



と、まぁこんな感じです。異常な疲労感。

身体が正常に動いているのとは、明らかに違う感じ。

バグってるというか、

何かがおかしい、

うまく動いてないって感じるんですよね。



ちなみに、今はここに書いたほどのしんどさはないです。

だいぶ楽になりました。


ただ、まだ「異常な疲労感の感じ」は少し残っていて、

正常な身体の状態には戻ってないのは感じます。

完全には楽になるところまでいかない、なんとなくのしんどさがある…も、前ほどじゃないけどまだあります。

異常さは感じるけど、程度が軽くなった、って感じですね。


回復してきたからこそ、

「やっぱり異常だった」と

改めて感じます。


最後に

振り返って思うのは、

もっと「異常な身体の状態だ」って認識しておけばよかったな、ということです。

普通の身体のイメージがどこかにあって、

それを基準にしちゃってて、

無理しちゃったりしてたから。


発症してから治療までに1年半ほどあったのですが、

そこで無理した期間があって、一度悪化させた感覚があります。

あれはなかったほうがよかっただろうなーと思うんですよね。




今治療中の方、

どうか無理はしないでね!


そして治療中の家族がいる方、

慢性疲労に悩む人は、動けない辛さがある分、少しでも動けるようになると、無理しようとすると思います。

もう少し休んでもいいかもよ、と

やさしく促してあげてください。

(休んでいることの罪悪感なんかもあったりするから、休んでいいよ、と言われることでホッとしたりもするのです)



それでは今日はこのへんで。

(更新しばらく先になると思います!)