観たよ♪「シック・オブ・マイセルフ」~神聖ならぬ、申請かまってちゃんの物語~ | 松丸元気のあ~ゆう事やそ~ゆう事

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※それなりにネタバレが含みます。

「シック・オブ・マイセルフ」

原題:Sick of Myself
製作年:2022年
製作国:ノルウェー・スウェーデン・デンマーク・フランス合作
配給:クロックワークス
上映時間:97分
映倫区分:PG12

◆スタッフ
監督:クリストファー・ボルグリ
製作:アンドレア・ベレントセン・オットマール、ディベケ・ビョルクリー・グラーベル
製作総指揮:トム・エリク・シェセト、ミケール・フライシャー
脚本:クリストファー・ボルグリ
撮影:ベンジャミン・ローブ
美術:ヘンリック・スベンソン
編集:クリストファー・ボルグリ

◆キャスト
クリスティン・クヤトゥ・ソープ:シグネ
エイリック・セザー:トーマス
ファニー・ベイガー:マルテ
フレデリック・ステンバーグ・ディトレフ=シモンセン:イングウェ
サラ・フランチェスカ・ブレンネ:エマ
イングリッド・ボラン:ベアテ
スタイナー・クローマン・ハラート:スティアン
アンドレア・ブライン・フービグ:リサ
フリーダ・ナットランド:ノラ
グリ・グランス:クリスティーナ
ヘンリク・メスタド
マチルダ・ホーグ
アンデルシュ・ダニエルセン・リー

カフェで働きながらも他人からの承認欲求を常に欲しているシグネは恋人、トーマスがアーティストとして脚光を浴びたことで激しい嫉妬心と焦燥感にさいなまれる。自身が注目されるためにシグネはある違法薬物に手を出してしまい、薬の副作用で入院することになる。顔に激しい傷や皮膚病的な物を煩いながら、原因は分からないと周囲に触れ回るシグネに周囲の関心は集まるがシグネの欲望は更にエスカレートしていく…

劇場で予告編を見た時から鑑賞意欲が沸いていた作品を鑑賞しました。

で、感想はと言うと…すんごく変な作品w
ここまで承認欲求が強いのか?と正直口アングリ。
ちょっとナニやっているのか、よく分かんないですw

とにかく自分が話の中心で目立たないと我慢出来ない女の子のお話ですが、その目立ちたい方向が斜め45度どころの騒ぎではない。
何故、こう思った?何故、こう考えた?何故、こうした?と?マークが幾つも頭の周りをグルグルする。

理想や妄想を思いつつもあ~だこ~だとグダグダと知り合いや家族に愚痴を言っている輩には“口ばっかりでなく行動せいや!”と言いたくなるけど、この行動はアカン。アカーーン!!と声を大にして言いたくなりますw

SNSなんかは基本的に承認欲求の類いの物と考えてますが、登録者数増加と「いいね」に固執し過ぎてしまうと過激な方向に走りがちになってしまう。
なんでも程好くが良いんですが、まあ“認められたい”“分かって欲しい”と言う気持ちはよく分かりますw

仕事に関しても“自分はここで燻っている人間ではない”と様々な妄想を張り巡らし、恋人にも嫉妬すると言うのは分からなくはない。
目立ちたいのは分かる。承認欲求も分かる。でも謎の病気と偽って、酷い皮膚病になり、自身の健康と美貌を削ってまで目立とう!成り上がろう!と言うのはよく分かんない。
もちろん、そういう人もいるかも知れないし、病気になってでも目立ちたい!と言う欲が強い人もいるかも知れないけど、男性よりも女性の方が美に対しての拘りは強いようにも思えるんですよね。
「ミュンヒハウゼン症候群」と言う症状に当たるらしいので、病気ならば仕方無いと思いつつも、手段の選らばなさが極端すぎて、そう考えると、もう別次元の考え方で手段を選ばない様はある意味モンスター映画にも思えてしまう。

主人公のシグネは面倒くさいの一言ですが、恋人のトーマスもまあまあ面倒くさいw
似た者同士のバカップルと言えばそうなんですが、どちらかと言うとシグネの方が1枚も2枚も上手。

理想と妄想と現実に苛まれていくけど、唯一の救いは人を蹴落とそうとしてと最悪の手段まで手を染めないコト。若さゆえの過ちと言えば、そんな感じですが、ブラックコメディにしては些か行き過ぎ感があってもテンポがあって、97分と上映時間もサクサク進んで観やすい。
あと、シグネが退院した際のマスクがプロレスラーの「ザ・デストロイヤー」に見えますw

すんごく変な作品ですが、面白かったと言えば面白かったw
こういった作品を鑑賞出来たことのラッキー感はあります。最後までシグネの行動に理解不能な感じで?マークが付いて回りながらも自業自得で落ちていくのを笑うまでは行かないけど、行き過ぎた行動は明日は我が身と身の丈にあった生活をしていこうと襟を正す気持ちw
オジサン的には若いうちの美貌は大事にした方が良いよと言いたくなる感じの作品ですw