今から69年前、大東亜戦争のまっただ中。
祖国の為に命をかけて散っていった若者たちがいた。
片道の燃料と250キロの爆弾を抱えて
我が身もろとも敵艦に突撃した神風特攻隊。
鹿児島県南九州市知覧町郡には知覧特攻平和会館という
特攻隊に関する資料を展示する施設がある。
22才の時、私は初めてこの地を訪れ、
30になった今、ふたたびこの地に帰ってきた。
なにも戦争を美化しようとか、右だ左だなどといったイデオロギーではなく、
ただただ純粋に生と死が共生するこの場所で
明日特攻する少年が何を想い、何を感じ、何のために命を燃やしたのか
それを土手っ腹で受け止めたいと思った。
そして私の「夢」は「志」へと変わっていった。
祖国を守るため、敵艦に一死をもって撃沈する
その覚悟は、今に生きる我々日本人にどう映るのだろうか。
犬死にか。自爆テロか。それとも無関心か。
ここには、1,036柱の隊員の遺影が出撃戦死した月日順に掲示されている。
その下には家族・知人に残した遺書・手紙・辞世・絶筆等を展示してある。
戦争とは、平和とは、自由とは。
世間で語られている薄っぺらい言葉の裏にある意味を
今に生きる我々は深く深く理解する必要があるのではないか。
最後に特攻の母と呼ばれたトメさんの詩を
「散るために咲いてくれたか、さくら花、
散るほど、もののみごとなりけり」
祖国のために散っていった我々の先人たち。
その想いは、今も僕の中に行き続けています。
合掌