朝ドラの「虎と翼」では、戦後の新憲法の元で法律上は「男女平等」になったのに、実際の社会では男女格差や偏見が蔓延している状態を、面白おかしくドラマ展開している。


この傾向は、男性が女性を見下したり排除したりする「男尊女卑」パターンと、女性が社会に対してどうせやっても無駄だとか社会や仕事よりも家庭や個人を優先と考える「女性ならではの優先テーマ」パターンとがあるようで、これらを混ぜて同時に扱うと意味が分からなくなると昔から思っていた。


朝ドラの影響か、朝ドラ放送直後のワイドショーでも「女性の社会進出」や「女性管理職」などの話題が取り上げられていたが、余りに番組の視点が低次元でガッカリした。


世の中は本当に多様化していた、何事も二極化して語るステレオタイプ論法には、無理があるのだが、多くのテレビ番組ではそうした論点の混乱状態を「白熱」と勘違いしてしまう。


最近だけで無く私が若手だった数十年前から男性でも女性でも「出来れば管理職にはなりたく無い」と思う人は結構多くて、「管理職=昇進」と言う決めつけが実際の世界では昔からずっと成り立っていなかったと感じている。


私が18年間勤めた外資系IT企業では、何十年も前から、昇進には「管理職昇進」と「専門職昇進」とがあった。


専門職とはそれ以前にやってきた個人の仕事のスキルを深める方向なのに対して、管理職とはそれまでやっていなかった集団を取りまとめる新たな仕事なので、誰にも適性があるとは言えない。


集団をまとめるにはそれなりの「対人コミュニケーションスキル」が必要だが、それ以外にも組織目標を達成する様々な視点が必要だ。おしゃべりが管理職向きとは全く違う。


出世競争に勝つ負ける、というのでは無く、人を束ねる仕事に向いているか向いていないか、である。


ところが「女性の社会進出」イコール「女性管理職への昇進」と言う単純な三段論法にも強い違和感がある。


私のこのような独自視点は共通理解されていないから、世の中では「企業内の女性管理者比率20%以上」など、横並びで根拠の無い「形式的女性活用状態」を演じている。


ばーかみたい!


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