腸マッサージの経験からのお話し

 

私は、40年以上、腸マッサージ(指圧の治療師)をしています。

「健康と不健康を分けているのは何か」というのが長年のテーマで、初めのころ「腸」に注目していました。

そんなことで40年以上前から腸マッサージをしているのですが、当然、食事と腸、食事と健康の関係も研究してきました。

腸内微生物の状態は健康を左右しています。このことは以前から言われていました。

食事との関係では、動物性の食品が腸内微生物の状態を悪化させ植物性食品が良いということも長く言われてきました。

しかし、食事に気を付けて植物性の食品を摂るように心がけているのにオナラが臭いです、という人も少なからずいます。

 

良いものを食べているのにオナラが臭い

 

前回の記事で、「私は40年以上腸マッサージを通してお腹(腸)の状態を見てきたので、いろいろ言いたいことはありますが複雑になるので、ここでもごくごくザックリとしたお話をしますが」と前置きしたのも実は単純にそれだけではないからです。

良いものを食べているのにオナラが臭い場合の原因で多いのは次の二つで、ストレスと便秘(便通が悪い)ということです。

 

ストレス

 

まず、ストレスの影響について説明します。

腸内細菌とストレスは関係ないように思う人も多いと思いますが、腸内細菌に限らず微生物は人間の思いに影響を受けています。

微生物で環境を浄化する研究をしている人がインタビューで「家を出るときに女房と喧嘩でもしたら良い微生物が出てきてくれないの、もう微生物を扱う時はニコニコしてないと良い微生物は出てきてくれないんだよね」のようなことを話されていました。

日本酒を醸造する杜氏さんも思いが醸造の菌に影響するということを言っています。

人の思いや心の状態は、周りにいる微生物に影響を与えます、ですから自分のお腹の中にいる腸内細菌にも大きな影響を与えています。

ストレスや思いなどでネガティブな影響が強いと腸内微生物のために良いものを食べているつもりでも腸内微生物の状態は良くならないというケースを多く見かけます。

ちなみにですがここ10年以上私のテーマが「心、思いと健康の問題」になっているのは、このような事情も影響しています。

 

便秘(便通が悪い)

 

次に便秘、便通が悪いという問題です。

これは、腸の活性が低いと言っても良いと思います。

 

例えばですが、牛乳に悪い微生物が繁殖すれば腐って飲めなくなります。

牛乳に良い微生物が繁殖すれば発酵してヨーグルトになり健康に良いと言われます。

では、そのヨーグルトを長時間放置したらどうなるでしょうか。腐敗(悪い菌の繁殖)が始まります。

腸内微生物に良いものを食べていても食べた物が腸の中にとどまる時間が長いと、悪玉菌が繁殖するリスクになってしまいます。

 

良いものを食べているのに便が臭いケースの原因は以上の二つがほとんどだと思います。

他に、何か病気が原因のニオイや、食べた物の臭いの場合もあります。

匂いに敏感過ぎるのではないかなと感じる方も少なからずいます。

何千人か分かりませんが、多くの方のお腹をマッサージしてお話をお聞きする中には、お話をお聞きする範囲では分からないとしか言えない方も当然おられます。

 

以上が「良いものを食べているのにオナラが臭い」場合へのお答えですが、最後に、対策というかアドバイスというか、ひとつのヒントを書いておきます。

 

ヨーグルトより強力なもの

 

ヨーグルトを食べると、便のニオイが臭くなくなる方が多いです。

そこで、普段の食べ物は適当で、ただヨーグルトを食べればいいやとなる人がいるのですが、私はこれに反対で「ほんらい便のニオイは、ここしばらくの食事が良かったかどうかを知らせてくれる、お知らせのようなものですよ」と言っています。

ですから、食べ物に気を付けずヨーグルトだけ食べていれば・・・みたいな話はしたくないのですが、ここでのテーマは良い食事をしているのに便が臭いということですので、ヨーグルトより強力に腸内細菌を整える食品を紹介します。

 

それは「ぬか漬け」です。

ぬか漬けはヨーグルトより良いです、ぜひご自身でぬか床を作ってお試しください。