5月の電車での移動中に「失敗の本質 」をkindleで買い、スマートフォンで読みました。第二次世界大戦で日本軍がなぜ負けたのかを分析した組織論の話です。メチャクチャ面白いのですが、前半は日本軍の作戦行動が詳しく紹介されているところもあり、飛ばし読みに近い状態で読み終え放置してしまっていました。(もう一度、じっくり読もうと思ってはいたのですが・・・)


サントリーの社長にのローソンの新浪社長が就任する予定であることが華々しく報じられたのが6月。新浪社長の座右の書が「失敗の本質」であると雑誌のインタビューで答えておられました。もちろん、早速、読み直すミーハーな私がおります。(^^;)


ところで、野々村前県議会議員の話が人と会うたびに話に出ます。まぁ、政務活動費をめぐる問題も由々しきことですが、情けない記者会見の方がが耳目を集めたかもしれません。ただ、批判するばかりでなく、かかる議員がなぜ生まれたのかを考える必要があるようにも思います。(かかる問題意識のタイトルをつけ、議員のタイプやあり方を分析するコラム「驚き、嘆き、あざ笑うだけでは何も変わらない!第二の「号泣県議」を誕生させない眼力の養い方 」ダイヤモンド社も面白いのでおススメ)


「失敗の本質」は、日本軍の組織や行動が合理性ではなく、空気や義理人情を重んじるという欠陥があったことを喝破しています。また、少し引用させて頂くと「『戦機まさに熟せり』『決死任務を遂行し、聖旨に添うべし』『天佑神助』『神明の加護』『能否を超越し国運を賭して断行すべし』などの抽象的かつ空文虚字の作文には、それらの言葉を具体的方法にまで詰めるという方法論がまったく見られない」という一文もありました。


他人の後援会リーフレットを見ると、「高砂を変える」とか「高砂をよいまちに」「高砂が好き」という「空文虚字の作文には、それらの言葉を具体的方法にまで詰めるという方法論がまったく見られない」場合もよくあるところ。選挙における投票も空気や義理人情が支配しているのかもしれません。

ただ、「第二の野々村県議」を生まないためには、人物と政策をしっかりと見る眼力こそが必要なのではないかと思います。