恥ずかしながら車はおろか運転免許証も持っていないので、私の移動手段はほとんどが自転車です。自転車で移動していると目につくのが空き家の多さです。みなさんのご近所にもあるのではないでしょうか?この再活用については、アート・タウン・プロジェクト (ATP)さんが頑張っておられます。(このリ再活用が奏功しているかは、ここでは立ちいらない)が、この再活用に関心がない空き家の持ち主の方やあるいは再活用できないような空き家も少なくないと思います。


割れた窓ガラス理論 でもあるように、管理者の不在は犯罪の温床となったり、犯罪を誘発したりする危険(高砂市内でも少年のたまり場となったり、放火の危険にさらされている空き家もあろう)があります。また、空き家自体が倒壊の可能性がなしといえないものもあると思われます。


(住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例、地方税法349条の3の2)。


そして、空き家にこのような特例が適用されているとすれば、法の潜脱ではないでしょうか。当該特例を受ける「居住の用に供する家屋」はしっかりと判断されなければならないと考えます。どうしようもなく、ただ放置されているだけの空き家には、特例を適用することなく、通常の課税標準を用いて固定資産税を課すべきだと。

また、空き家が倒壊する危険があるなど人の生命、身体、財産に危害が加わる可能性がある場合には、市長から必要な措置をとる命令を出せるような制度をつくるべきではないでしょうか。(したがわない場合は代執行。加東市の条例は、ここまで踏み込んでいる)


以上のようなムチ(!?)に加え、建物を取り壊すにも費用がかかりますので、更地にする場合には、一部を助成するというアメがあっても良いかもしれません。

2週間程前の日経新聞(http://www.nikkei.com/article/DGXNZO66349550U4A200C1L82000/ )には、には、「維持管理がされず危険な状態となっている空き家について、所有者の同意を得て無償で取り壊し、跡地を区が無償で借り受け、(中略)解体後の更地を一定期間公共目的で利用する。解体せずにそのまま使える空き家は、地元のNPOなどに貸し出して利用してもらう。」という東京都文京区の事例が載っています。


色々手段はあるかと思いますが、現状以上に踏み込んだ空き家対策を講じなければならないと考えます。

このように防犯、防災、防火上の問題があるにもかかわらず、どうして所有者は空き家を放置するのでしょうか。おそらくですが、税法上の問題があると思われます。すなわち、空き家を取り壊して更地にすると、固定資産税が3倍か6倍に上がることに躊躇しているものと思われます。住宅を維持するコストを下げて、多くの人がマイホームを持ちやすくしようとした戦後の住宅政策により住宅用地の課税標準が3分の1(小規模住宅用地は6分の1)に抑えられました