先日の建設経済委員会のテーマの一つは震災がれきの受け入れ問題でした。この問題は、明後日に開かれる環境保全特別委員会で話し合われることになると思います。(ちなみに、私は双方の委員会のメンバーです)


震災がれきを受け入れるべきかと聞かれたら、感覚的あるいは感情的には「YES」と言いたいところですが、それはあくまで感情論レベルの話です。政治責任とは結果責任ですから、

市民の健康などの安心・安全に本当に問題がないのか?

震災ガレキを受け入れた場合、本当に有効に処理できるか?

をしっかり考えた上で受け入れるべきかどうかを考えるべきだと思います。


お隣の加古川市議会が兵庫県下ではじめて「東日本大震災で発生したがれきの受け入れを市に求める決議を賛成多数で可決した」http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004908484.shtml )ものの、その約1ヵ月後の4月21日には、加古川市が「現状では難しい」との認識を示し(http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20120421ddlk28040443000c.html )、その「口だけ番長」ぶりを笑われる結果となったのは、感情論と責任ある政治とを同じ平面上で考えたことによるものと思います。


また、三戸県議会議員もインターネット上で盛んに受け入れるべき旨を盛んに言っています。「(震災ガレキの)広域処理に反対している人の多くは、感情的な意見や自己中心的な意見が多いですし、何よりメディア報道しか見ていない人が多いです。」とのたまっておられるが、東北に視察に行かれたものの、おそらく地元である高砂市の焼却炉の現状をご存じないのであろうと思われます。


委員会では、受け入れのための具体的な条件が行政当局から示されました。

選別・破砕処理された可燃物廃棄物のみで、焼却炉に直接搬入できるものとし、かつ、「高砂市美化センター受け入れ基準(長さ50cm以下、厚さ20cm以下)」に合ったものであること。

②「関西広域連合における東日本大震災の災害廃棄物処理に関する考え方」に適合している廃棄物であること。

③焼却灰は大阪湾フェニックスセンターで処分するため、その受入基準に適合していること。

の3つです。


①については、高砂市の焼却炉の性質(一定の大きさのものしか入れられない)により、

③は大阪湾フェニックスセンターの性質上(放射性セシウムが水に溶けやすいため、フェニックスに焼却灰を持ち込むことは、殆ど不可能に思える)、


問題があることを示しています。これらの問題がクリアできない以上、震災ガレキを受け入れても高砂市は責任をもって有効に処理できません。


さらに、市民の健康や生活に本当に害がないかも、これから慎重に検討していかなければなりません。