兵庫県内で初めて加古川市会が震災がれきの受け入れ決議を可決したことが新聞にでておりました。では、高砂市はどうするのか?という疑問がわいてくると思います。


実は、昨年の九月議会においての一般質問で私が取り上げたテーマでした。

議事録から少し引用すると、

中西放射能を浴びた瓦れきを受け入れるのでしょうか。また、学校給食に放射能汚染の可能性はないでしょうか。どのようにして確認されてますでしょうか。このことについてお尋ねしたいというふうに思います」


市長「環境省より、4月中旬に東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理体制についての調査があり、廃棄物受け入れの協力依頼がありました。高砂市としては、広域処理には協力すると回答をしておりますが、放射能汚染のおそれのないものに限定をしておるところでございます」


(※学校給食に対する答弁については長いので後掲)


私は、この高砂市の考え方に概ね賛成したいと思います。


東北の被害を考えれば、高砂市としてもなるべく協力(負担)するべきだと思います。

しかし、放射能を浴びたガレキの処理方法は現時点ではありません。

さらに、国は1kgあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処分できるとしましたが、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は放射性廃棄物処分場に封じ込めてきたはずです。すなわち、従来は従っていたIAEAの基準がを、震災後に国は独自に80倍まで不可解にも引き上げました。


そもそも、高砂市政が考えるべきは、何より市民の安心・安全です。

このような処理方法も定かでない、かつ基準も不可解な現時点で放射能を浴びたガレキを受け入れることは危険きわまりないと思います。(市民の安心・安全どころか生命・健康ですら守れないかもしれない。なお、報道によれば、群馬県伊勢崎市の処分場では1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えたようです)

市長の答弁では、安全なガレキは受け入れるとのことです。この点も賛成したいと思います。ただし、安全なガレキとそうでないガレキはそう簡単に判別できるのかという疑問は残ります。


最後に、市議会で脱原発意見書の採決する際に意見を述べましたが、福島第一原発の爆発事故の被爆者(内部被爆の検査ももちろん含む)を調査し、「被曝者健康手帳」を配布するべきだと考えます。あるいは、「原発事故被爆者に対する援護に関する法律」を制定するべきです。




※学校給食の食材の放射能汚染についてのご質問に、ご答弁申し上げます。
 食品中の放射性物質に関する検査は、原子力災害対策本部が定めました「検査計画、出荷制限などの品目、区域の設定、解除の考え方」を踏まえ、厚生労働省が示した「地方自治体の検査計画」に基づき、各都道府県で実施されています。暫定規制値を超える放射性物質が検出された品目は、市場に流通しておりませんが、本市では学校給食の納入業者に安全性の確認を行っているところでございます。野菜などの農産物につきましては、各都道府県がサンプリング調査を実施し、暫定規制値を超えていないかを確認しています。その上、卸売市場においても伝票で暫定規制値を超えていないかを再度確認しております。なお、本市が学校給食で使用する農産物の産地は、兵庫、香川、高知、宮崎など、ほとんどが九州、四国となってございます。鳥につきましては、鶏舎内で配合飼料を与える形態で育てるため、放射能の影響を受けることはなく、暫定規制値を超える可能性は極めて低いと考えております。産地は兵庫県でございます。なお、配合飼料の原材料は、ほとんどが輸入品でございまして、放射能の影響はないと確認をとっております。豚も豚舎内で育てるため、放射能の影響を受けることなく、暫定規制値を超える可能性は極めて低いと考えております。産地は四国、九州が主なものとなっております。牛乳ですが、兵庫県がサンプリング調査を実施し、暫定規制値を超えていないことを乳業工場に確認をとっています。牛肉につきましては、放射性物質に汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛の肉が出荷されてしまったこともありますので、個体識別番号で確認した牛肉以外は使用しないようにしております。魚類を初め水産物の原産地表示につきましては、JAS法に基づく生鮮食品品質基準により、生産した水域の名称、水揚げした港名、またはその属する都道府県名を記載しなければならないことになっています。本市では長崎県産、石川県産などの記載を確認したものを使用しております。
 最後に、学校給食に使用している米の産地でございますが、昨年、高砂市で収穫したもの、JA兵庫南管内で収穫したものを使用しております。今後も食品の安全性を確認して学校給食を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。