今日、文教厚生委員会があり、先日の飲酒運転事件(高砂市の教師が飲酒運転で逮捕された件)の報告を受けました。


私は、事件の気になっていた点を確認するとともに、教育長の辞職を求めました。

辞職を求めた理由は、

①昨年の春より約一年の間に計3件の教育委員会職員及び教師の飲酒運転が続いていること。(職員と教師とがいる以上、一つのセクションの管理責任ではないように思われる)



②事件当日には6名の教師がいながら飲酒運転を誰も止めようとしなかったこと。

(もっとも、「大丈夫か?」程度の会話はあったようである)


③これらの①②をみれば逮捕者個人のみの問題であるというより、組織の問題であること。言い換えれば、法令遵守体制(コンプライアンス体制)に問題があること。

(余談ながら、会社法362条ではコンプライアンス体制の整備は取締役会の仕事であり、また会社の規模によっては義務である)


④法令遵守体制整備の甘さは教育長をはじめ教育委員会に責任があること。


これに対し、教育長は、

今回の飲酒運転は「予想だにしなかった」との答弁。



コンプライアンス体制をどのように整備するかは教育委員会が自由に決めることですが、その自由にも限度があります。すなわち、昨年の春からこれまで2度にわたり飲酒運転が発覚していたのですから、教育委員会のコンプライアンス体制のどこに弱点があったかは分かっていたはずであり、かつその弱点に対ししっかりと対策の講じるのが当該委員会の責任です。(それが高砂市が根付かせようとしているPDCAサイクル


しかるに、飲酒運転が立て続けに起っているばかりか、今回の事件現場にいた教師はちゃんと止めないばかりか同乗した者や他にも飲酒運転をした者がいるとのことですから、弱点に対する対策を講じれていなかったのは明らかであると思います。


「予想だにしなかった」問題ではないことを指摘した上で、再度、辞職その他の責任について質しました。

が、教育長は「今回の事件を厳粛に受け止めている」

というにとどまりました。


開始以来、30分以上ずっと質問を独占したこともあり(他の委員に質問する機会を譲るように促されていた)、以上で私の討議を終えました。その後、他の委員から教育長の辞職について触れることはなく残念。(少し期待していた)


もっとも、最後に砂川委員長も「予想だにしなかった」発言については、原発を引き合いに出されて不快感をあらわにされてました。


なお、先日も書いた通り飲酒運転をした者の処分は県が決める。今回は以上の理由から管理・監督責任を問題にしたが、当事者らの責任は、生徒の信頼関係に傷をつけ教師の信頼を失墜させたのであるから、懲戒免職が相当かどうかはさておき、軽くないと思っている。

また、市長の教育委員の任命責任も問題とならないでもないが、罷免はできないように思われる(地教行法7条の要件に該当しないものと思料する)。教育委員長の自発的な辞職が望ましい。