「豊かなまち」とはどんなまちでしょうか?

今でこそ、皆さまそれぞれ像は違うでしょう。

高層ビルが建ち、ネオンが輝き、横文字の店が並ぶまちを想像する方も多いのではにでしょうか?これは、高度経済成長期以降、日本の各都市が「豊かなまち」のモデルとして追いかけてきた姿であるといえます。

そして、そのモデルを追いかけてきた結果、各都市がまちの個性や伝統を失い、画一的なまちが出来上がってきたことは否めません。


しかし、日本の右肩上がりの経済成長が終った現在、そのモデルを見直す機運があります。

グローバル化は国の役割を相対化させ地方の時代を招来させています。言い換えれば、国家間競争から都市間競争へ進もうとしています。都市が個性を取り戻さなければ競争にはなりません。また、グローバル化が進めば進むほど断片化も進むというグローバルパラドクスも場合に個性の取り戻しを手伝います。


さらに、以前も書いた通り、戦後の国策としての人口移動は都市部への人口流入と地方の人口流出が過重であったため、コミュニティや伝統を崩壊させました。


現在、その戦後システムを転換しようと個性の取り戻しとコミュニティの再生とに各自治体が必死になっているように思われます。地方・地域のアイデンティティの回復、地方・地域のブランド化という地域力向上の試みに奏功するかがその都市の命運を握っていると考えられるからです!


今日、文教厚生委員会では地域文化財について報告がありました。地域文化財とは国から文化財としての指定を受けないまでも価値ある地域の文化財などに光を当てようとする制度です。また、「歴史文化基本構想」シンポジウム (私は以前から勉強会の予定があり、出席できませんでした。どなたか出席なさった方は内容など教えてください!)もひらかれました。

戦後の日本の「豊かさ」を追いかけた一人であるともいえるはずのセゾングループ総帥も辻井喬の名では、伝統を「新しい芸術文化を形成する源」であると喝破しております。


高砂も新しい「豊かなまち」への挑戦が始まろうとしています。

そのための「『源』となる文化」探しがはじまりました。