「キレる子ども」やいじめ、学級崩壊など子どもの心の問題へ対応するため、文部科学省は、乳幼児期の教育などから対処法を考える有識者会議を設置することを発表しました。


相模原の幼児教室 ジニアス Infant classのブログ
平成24年4月23日 毎日新聞「キレる子対策 乳幼児期から」 


◆キレる子とは?

 1990年代頃から「キレる」という言葉が多く聞かれるようになりましたが、「キレる」という行動には様々な内容があります。友達や先生にかみつく、蹴るなどの暴力を振るう行為や、物を投げたり、凶器を使った危険な行動を突発的に起こすことが特徴です。また、いわゆる「普通の子」と呼ばれる普段はおとなしい児童が起こすという特徴も見られます。


◆どうしてキレるのか?

 キレる原因については、様々な分野から研究がなされています。

(1)食生活との関係

 血糖値が下がると、些細なことでイライラしたり、カットしやすくなります。最近の食生活では糖分を摂取しやすい環境にあります。ジュースでもお菓子でも大量に糖分を摂取すると、血糖値が急上昇するため、血糖をコントロールする膵臓からインスリンが分泌され、血糖値が急激に低下します。このことを繰り返していると、正常な血糖値のコントロールができなくなり、キレやすくなると考えられています

(2)脳の機能との関係

 原因はまだ明確に分かっていませんが、脳のバランスの崩れにより、こだわりがつよいお子様(自閉症)や、見たものや気になったものに対して衝動的に行動をするお子様(ADHD)がいらっしゃいます。しかし、お子さんはわがままでしているのではありません。何だろうという強い好奇心や予想できないことに対して不安を生じやすいという特徴をもっているためです。療育や特別支援教育などでは、お子さんが集中しやすい環境作りや、コミュニケーションカードを使用し予定をわかりやすく提示するなどの工夫をして、お子さんの成長や発達を促しています。

(3)表現力との関係

 私たち大人は、自分の気持ちや考えを言葉で伝えています。しかし、赤ちゃんはどうでしょうか?言葉を用いることはできません。泣いたり、笑ったりして、一生懸命、感情を表現しています。もし、この時、周囲の大人が赤ちゃんの感情を読み取らずに放っておいたらどうなるでしょうか心理学者セリグマンは、「学習性無力感」を提唱した人物です。彼は、犬を用いた実験で、不快な刺激に対して逃れることの出来ない状況にいた犬は、その後逃れることができる状況になっても逃れようとせず、無気力のままでいることを証明しました。表現をする手段が少ない時に、感情を受け取ってもらうことで表現することの大切さを学び、それを言葉に置き換えていく体験によって、泣き声や物を投げるなどの行動をしなくても言葉で伝えることを学び、感情のコントロールが成長していきます。


◆キレない子に育てるために

 原因にも記載しましたが、お子様は一人で育つことはできないため、養育者との関わりが大切となります。食生活はもちろんですが大切な養育者と適切な関係ができていることが、お子様の成長にとっては大切です。お父様、お母様との愛着を基盤として、不安を抱えてもらうこと、大切にしてもらえているという体験をし、大切な人から良いこと、悪いことをしっかり教えてもらうこと、悪いことをしてもそれを直して良い行動に変えれば受け止めてもらえるという体験をすることによって、適切な対人関係を学び、些細なことで感情が揺れキレやすくなることが少なくなります。


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