昨日(3月8日)、
豊田市能楽堂で
「ふらっと能楽堂第3回
――分解! 野村又三郎――」
を観ました。
あ、いえ、
受講しました
の方が適当でしょうか。
ここでの「野村又三郎」は、
人名ではありません。
いえ、確かに人を指しはしますが、
個人名ではないのです。
「野村又三郎家」と云う
家系なのです。
狂言方和泉流の一派です。
で、ちょっと厄介なのが、
和泉流の「野村」は
二つあるのです。
一つは野村派の「野村又三郎家」
もう一つは三宅派の「野村万蔵家」
あ、三宅派の「野村万作家」が出来たか……
ちょっと複雑……
話を戻して、
今回の「野村又三郎」は
十四世当主の野村又三郎が
登場しました。
実は十四世の父は
十二世を名乗っていたそうで。
誰を初代とするか、
酒癖が悪くて除名された者を数に入れるか、
と云う観点から
○○世にずれが出るそうです。
またまた複雑……
野村又三郎さんは
愛知県出身で、
中学生の時、
NHK名古屋制作「中学生日記」に
出演していたそうです。
司会進行は
作家のやまかわさとみ。
新作狂言も書かれている人です。
でも司会は少々不慣れで。
「狂言を分解!」では
狂言一般について、
「野村又三郎家を分解!」では
野村又三郎家について、
「芸の秘密を分解!」では
十四世現当主について、
解説されました。
その後、
那須語「屋島」
を演じられました。
那須語「屋島」は、
能「屋島」の中で行われる
間狂言です。
「那須」から分かるように、
源平の屋島の戦いで
開戦前に
「この扇を射てみよ」
と平家の船上で女性が広げた扇を
那須与一が浜から射抜いた
その場面を展開します。
演じるのは狂言方唯一人。
語り
源義経
那須与一を推薦した後藤兵衛実基
那須与一
この四役を一人で演じます。
義経が話す、
それに答える実基、
その際、いざって別役であることを示す、
義経が話す時は元の位置へ、
と云った具合です。
結構激しく動きます。
この役による場所移動が
後年少しずつ改良され、
顔の向きを変えて役を示す
落語が生まれたのかも知れません。
それにしても狂言方は
様々なことを身につけないといけないので
大変です。
会話劇の「狂言」以外に
能の中で行う「間狂言」
「翁」での三番叟(流派によっては千歳も)
「屋島」では那須語
「道成寺」では鐘を吊るす能力
等々
今回の御当主も
おっしゃっていました。
「狂言も、謡と所作が基本」
と。