日本の時計メーカー(と業界人) | サムライ時計師スイスで修行してきました!

サムライ時計師スイスで修行してきました!

スイスといえば自然、銀行、そして時計。
いやいやそれだけではありません。
ハイジの故郷は、実はこんな国なんです。
(ヨーロッパ 海外 海外生活)
そして帰国しました。

日本の時計メーカーといえば、
世界の「SEIKO」、「CITIZEN」、「CASIO」などがあるが、
毎年バーゼルワールドにも新作を発表していて、
今回もブースにはたくさんの人で賑わっていた。

セイコー car
(セイコーのブースには提携しているHONDAレーシングチームの車が展示されていた)

正直に言うと、今まで日本の時計メーカーはどうしても好きになれず、
ほとんど興味がなかったのだが、
それは、まるで家電のように次から次へと新製品がでてきて、
使い捨てのように使われる時計。
適度に売れる、可も無く不可も無い時計。
美しさよりも機能性だけを重視する姿勢。
なんといってもデザインがもたもたしていてアカ抜けないところが
つまらない理由でもあった。

確かに、セイコーでは機械式を非常に丁寧な行程を経て作られる
「グランドセイコー」というモデルや、エングレーヴィング(彫り)を施した工芸的な
ムーブメントも存在したりするのだが、
手間はかかっているし、日本製品ならではの厳格な仕事がなされている
ことは承知していても、同じ値段だったらスイスの時計を買いたいと
思わせてしまうなにか弱点があるように感じられる。

それは、やっぱりムーブメントなどすべてを含めたデザインだと思う。

しかし、今回日本の時計メーカーの時計を見てきて、
「変わってきたな」
と実感した。

これは、世界の時計トレンドに対して、日本人の得意技である、
「流れに逆らわない」結果そうなったのか、
なにか社内で変革があったのか、
そのあたりはわからないが、
日本の時計に足りない、大胆さや美的感覚、個性の表現が
見受けられた。
その証拠に外国人が真剣に新作を感心しながら見ていた。

Seiko

Citizen

アウトドア系の遊びで使うなら、電波時計のこんなのだって面白い。便利(シチズン)。

citizensolaire

セイコーには、スプリングドライブという、
ゼンマイのほどける力を動力源としながら、
水晶からの正確な信号によって精度を制御するセイコー独自の駆動機構があり、
これは技術大国日本の面目躍如といえる画期的なものだが、
なんと今回、このスプリングドライブを搭載した、

「グランド・ソヌリ」(自動時打ち機構)

が発表され、しかも本当に、鐘(小さな)が使われている。
スプリングドライブのような雑音、刻音(アンクルとガンギ車が触れる音)がほとんど
ない静かな時計だと、ソヌリを駆動される時のパーツの音が耳障りに
聞こえるリスクがあるが、それを克服しているのはすごい技術だと思う。

また、「12振動脱進機」

というゼニスの10振動「エル・プリメロ」をこえた超ハイビート機構を
発表したという。。。。

私は、この2大ニュースをこの目で見る事が、実はできなかった。

ジュネーヴに仕事でやってきたジャーナリストや取材の方たちと
会う機会があって初めて聞いたのでした、、、。

あのとき、ショーケースに出てなかったじゃん!

やはり、業界人は見れるものが違うんですね。

最後に一枚、セイコーなんですが、

seiko burgali?

これって、ブルガリの「エルゴン」のケースデザインと同じ。
パクる(?)くらいなら、いっそのことブルガリからデザイナー雇ってしまおうw

追記:セイコーの「ノード」は繊細で好きです。
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