PATEK PHILIPPE SPIROMAX | サムライ時計師スイスで修行してきました!

サムライ時計師スイスで修行してきました!

スイスといえば自然、銀行、そして時計。
いやいやそれだけではありません。
ハイジの故郷は、実はこんな国なんです。
(ヨーロッパ 海外 海外生活)
そして帰国しました。

前回予告したとおり、
PATEK PHILIPPE(パテック・フィリップ)の話題を。

だが、その前にちょっと「バーゼルワールド」の説明を加えておくと、
毎年一回、春にスイスの都市”バーゼル”でひらかれる
時計と宝飾品の新作発表会のことで、たくさんの時計メーカーが
様々な趣向をこらしたプレゼンテーションを行う。

世界中のバイヤーが情報収集、商談に訪れ、
また時計ファンが楽しみに待っている祭典でもある。

言ってみれば、”モーターショー”の時計・宝飾バージョンというわけだ。

そして、時計メーカーの中でも常に注目の的となるのが、
このパテック・フィリップ。

patek outside

時計は好みがあるし、用途や、ブランドによってターゲットが
違ったりするので一概に言えないが(洋服などもそうですよね)、
伝統、人材、技術、開発力、そしてステータス性からすると、
パテックは名実ともにスイスNO.1時計メーカーである。

そのパテックが「Spiromax」(スピロマックス)なるものを発表した。


spiromaxxx

コストと時間、技術力が必要になるため多くのメーカーが
時計の動きを決定づける”ヒゲゼンマイ”を、
外部の業者に発注している中で、生産ラインに乗せることを前提に
自主開発に踏み切ったことは賞賛に値する。

(はい、ここから少し難しいですよ~)
このヒゲゼンマイのメリットは、従来のヒゲゼンマイに比べて
圧倒的にたわみ(ヒゲの偏心)が少なく、安定した動きが可能に
なるということ。

spiromax

時計師にとってはもしかしたらメンテナンスしやすいのかな?
と思わせるが、ヒゲの硬度や素材性質もあるので、
今後のテストの結果(長くなりそうですが)を待ちたい。

なぜ「スピロマックス」がいいのかというと、
まず新素材「Silicium monocristallin/仏語」、
「Monocrystalline silicon/英語」という、シリコンベースのものが
使われているからであるらしい。

この素材の持つアドヴァンテージは、
従来のNivalox(ニヴァロックス)合金製に比べて重量が1/3である
というところから説明できる。

つまり、ヒゲゼンマイに加わる遠心力がそのぶん断然少ないわけで、
前述のとおり、”たわみ”による等時性のロスが減少される。

そして、この素材は「単結晶によるシリコン」=純粋な素材であり、
磁気帯びに対して非常に強い。
現代のライフスタイルにおけるニーズに即していると言える、
かなりの素材長所を持つ。

またあらゆる温度に対して膨張率が非常に弱いため、
安定したフォルムを保つことができるようだ。

実は昨年、同素材をベースにした「ガンギ車」をすでに試作している
パテックだが、これもまだ完全な生産化には到達していない。
(限定品として出ていますが)

パテックに勤めていた時計師によれば、
非常に軽くて時計師泣かせらしく、デリケートな仕事が要求されると
思われる。 また、衝撃にも課題を残しているため、
実は壊れやすいのかもしれない。

文章長くなってゴメンなさい。
次はパテックの新作をさら~っと書きますねw
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