今ちょうどワールドカップがロシアで開催されています。土曜日はフランス対アルゼンチン戦だったので午後試合が始まると小さな街中のカフェやレストランではテレビ観戦で、外のテーブル席では小さなスマートフォンでの観戦で皆さん熱くなっていて、あちこちから「ウォー!」とか「アレ!アレー!(イケイケ―!)」とか「ギャー!」とか「オー!ノーン!」とかの歓喜と悲鳴が飛び交いました。

 ちなみに、街の小さなカフェの外には、フランス国旗にフランスの象徴である雄鶏がにらみを利かせている旗が張ってありました。「Allez France」(行け!フランス)と書いてあります。表情がなくて飛ばなくてのんびり歩いて穀物ばかり食べている頼りないニワトリも、こんな絵にするとなにやら頼りがいがありそうに見えてきますね。

 今日7月2日は日本対ベルギー戦でした。普段私はサッカーには全然興味ないのですが、周りが盛り上がるのでなんとなくホテルの部屋で見ていました。健闘したと思いますが、やはり力の差は歴然ですね。でも、よくやった!日本。

 それにしても、ワールドカップの中継を見ていると今の世界経済の象徴のようなものが見えてきます。

 やたら目立つ「Hisense(ハイセンス=海信グループ)」という電気メーカー、「Wanda(ワンダ=万達)」という財閥のようなもの、「Vivo (ヴィヴォ)」という家電、スマートフォンメーカー、そして「蒙牛(蒙牛乳業)」という中国最大の乳業メーカーと、すべて中国の企業です。ワールドカップの12の公式パートナーおよびスポンサーの内、上記4社が中国企業。他はアメリカ企業が4社、あとはドイツ、韓国、カタール、ロシアが各一社ずつ。日本の会社は一つもありません。

 中国の経済というのは不思議です。私は経済はまったくわかりませんが、共産主義の国のはずだから、株式会社というのはあるのか?無いはずでは?などと、それさえ知りません。国営企業ではないのか?利益が上がったら、国民の格差を無くすのに富を巡らせなくていいのか?中国大陸の奥地の人が健康保険を使ったり上下水道を整備したり病院を増やしたりするのにお金を回さなくていいのか?などなど、私の空っぽな脳みそにはいくつもの「?」が浮かびます。誰か今度、私のような馬鹿にもわかるように教えてください。

 この世は不思議に満ちている、とこの歳になっても思うウサギ