週末を利用してパリに行ってきました。ゴールデンウィークですので、さぞかし日本人でいっぱいなのだろう、と思いきや、ほとんど一人も会うことがありませんでした。かわりに「これでもか」と見かけたのはアラブの人たち。このイスラム国によるテロが警戒されている時に、よく来るなあ、と妙に感心してしまうのですが、全身をいろいろな色の布(真っ黒の人もいるし、デザインのある服の人もいる)で覆った女性は一目でイスラム教徒とわかります。国によって覆わなければいけない部分も違うようですが、それにしてもイスラム教徒だらけ。

私はこれまでカナダに留学しジュネーブで仕事してきていろいろなイスラム教徒の人と知り合いましたが、私の印象では、イスラム教徒の男性は、力仕事は男性の仕事、女性には力仕事なんてさせない、女性は守られるべき存在、(だから、女性は家庭の中にいるべき)と思っている人が多いように思います。一方、女性も、力仕事はもちろん、旅行していても現地の人との交渉事など、他人と話すようなことは男性に任せる、という人が多いように感じます。女性が家族以外の男性と話すことが禁止されていることも理由だと思いますが。

今回、パリで私が宿泊したビジネスホテルにも、イスラム教徒のカップルがちょうど到着したところで出会ったのですが、女性は玄関の外で大きなスーツケースの傍に立っていて、男性がホテルに入ってチェックインの手続きを始めました。私がドアを開けて女性に中に入るように促すと、黙ってうつむいてそーっと中に入ってくるのですが、重いスーツケースは外に置きっぱなし。うーん。自分でスーツケースを運ぶ、という意志は全くなさそうです。発想自体が無い、というような感じ。

でも、守られているうちはいいですが、イスラムの社会で、夫に先立たれた女性はいったいどうなるのかなあ、と気になりました。

ま、私みたいになんでも一人でできてしまうのもいいのか悪いのかわかりませんが。人間、死ぬときになってみないと幸せだったかどうかなんてわかりません。

ウサギ