TWAターミナル @ エーロサーリネン | GENETO

TWAターミナル @ エーロサーリネン

大学に入り建築について学び始めた頃、建築家の職業や作品について今よりも知識が薄い中、授業や書物から得られる建築家や建築作品を少しずつ学んでいた当時、エーロサーリネンという建築家の作品には随分驚かされました。
そのひとつがケネディ空港のターミナルNo.5にあるTWAターミナルという国際線のターミナルです。
NY行きが決定したとき、最も見たい建築のひとつとして期待した建物です。

TWAターミナル

実際にNYに着いて見ると意外な程、小さなスケールの建築に驚きました。
竣工は1962年と約50年前の建物です。この時代に海外旅行をする人々の玄関口としては十分だったのかも知れません。
それにしても、こんな時代に建ったとは想像できない程、非常に美しいプロポーションをした建築です。

TWAターミナル

残念ながら内部へ入る事はできなかったのですが、折角来たのだからと、できるだけ色々な場所から見る事にしました。
インテリアは外から覗き込む事しかできませんでしたが、これまで見て来た書物に掲載されていた記憶と合わせて見ていました。

TWAターミナル

このターミナルの印象は気品がある建築だということでしょう。
曲線を多用する建築家は他にも多くいますが、気品という印象は受けません。
例えると、建築家 ザハ・ハディドの建築も何件か訪れましたが、お洒落ではあるが気品は感じませんでした。
空港で同様の気品を感じたのは建築家 ポール・アンドリュー設計によるシャルル・ド・ゴール国際空港くらいです。
建築家レンゾ・ピアノ設計による関西国際空港も好きですが、気品は感じません。
ドバイの空港にしても、トルコにしても、カタールにしても、どの国際空港も同様の気品はありません。
勿論、利用者数を処理する為のインフラ設備、利用者を満足させる様々なコンテンツが充実している事は分かります。また、世界のハブ空港を目指す国際空港は宿命的に巨大にならざるを得ず、そこで多用される建築材料や工法は限られて来るのかも知れません。それにしてもそれらの空港に降り立つと、郊外型のショッピングモールで感じる、ハリボテで安価に巨大な建築を作ったと言う独特の虚しさと同様の印象を受けます。
それに引き換え、TWAターミナルは建築家と、ビルダーと、クライアントが相当の情熱と想いを持って達成したプロジェクトであると感じさせられます。

こんな建築を設計できる建築家になりたいと、大学生時代の僕は想いを巡らせていたのだと遠い記憶が蘇ります。
NYに来たのはAWARDの受賞式ですが、そんな事で浮ついてもまだまだ駄目だと痛感もしました。
訪れることができ、本当に良かったと感じた建築でした。



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山中コ~ジ


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