今日は、会社としての「将来への備え」の話だ。
一定の仕事をそつなくこなすようになるには、一定の時間を要するものだ。
一方、ミスを許さない顧客もいる。
新人だからといって許してはくれないものだ。

どれだけ才能があろうと、
どれだけ努力をしようと、
どれだけ教えようとも、
身につくまでに一定の時間を必要とすることも存在する。
どんなに急いでも赤ん坊に会えるまで10か月と10日はかかるってことだ。
その間に、社外の者の常識を逸した手段によって、
若い芽を摘まれることを、僕は絶対に許さない。
僕らの仲間の若者は必ず大きく成長する。
やり甲斐のある仕事とは、挑み甲斐のある仕事のことだ。
これは例外なく困難を伴う仕事になる。
この困難に挑む若者は、
その若者自身の人生が面白く感じるようになる。
自尊心を大きく持てるようになる。
創造性は飛躍的に大きく成長する。
そして、一流の人々を引きつける者へと育つ。
一方、
やり甲斐がいのない仕事は、
その若者自身の人生を退屈にし、
卑屈な性格を育む。
そして、モチベーションの低い人々を引きつけるようになる。
もちろん、挑んだ結果には、失敗もある。
そう、避けることのできないリスクを伴うものだ。
ビジネスの世界では、困難や難題が浮上するたびに、何らかの意思決定がなされる。
よって、新たな意思決定によってミスの発生確率は一層高まる。
しかし、
ミスを恐れていては、挑み甲斐のある仕事には就けない。
つまり、やり甲斐のある仕事に就けないのだ。
必然的な結果として、一流の人々を引きつけることができなくなる。
それではいけない。
意思決定とミスは表裏一体の関係にあり、ミスは起きるものである。
それでも僕は、自ら難題に挑む気概を持つ意欲旺盛な若者たちを集めたい。
だからこそ、“ミスが許される労働環境”を提供しなければならない。
そう思っている。
顧客の中には、個人のミスを許さず、個人を責め、個人の人格までも攻撃する者がいる。
個人のミスは、会社のミスなのだ。
会社を責めるならわかる。如何様にでも責任を取る。
しかし個人を責め、人格までも攻撃してくる者を、僕らは顧客とは認めない。
サウスウエスト航空の創業者であるハーブ・ケレハーがこんなことを言っている。

【モンスター顧客から従業員を守れ】
部下に対する上司の最大の裏切り行為は、「お客様は神様です」と言うことだ。
お客様が正しくない場合も多い。
そういうときには、上司は部下を守ってやらなくてはいけない。
そういう顧客の要求を受け入れる必要はない。
手紙を書いて、
「よその航空会社をご利用ください。わが社の社員を困らせないでください」
と言ってやるべきだ。
まったくその通りだ。
元はと言えば、僕らが悪いケースもあると思う。
ひょっとして、顧客をモンスターへと導く張本人は僕らなのかもしれない。
しかし、本当に僕らに非があるなら、どうして会社を責めないのか?
新人の若者一人では対処しきれないから、
何とか対処しようと上司に相談すると言う者を追いかけ回すのか?
個人を責め、人格までも攻撃してくる者を、僕らは許すことはできない。
僕のBOSSは、常々こんなことを僕に言い聞かせている。
「顧客に媚びるな。媚びなければならない仕事なら、会社そのものをたたむ」
「Genesys、お前の尊厳を守るためなら、いつでもこの会社を潰してやる」
「媚を要求する顧客、個人を責める顧客、かすめ商売をしている顧客との取引は一切ならん!」
「逃げながら鉄砲を撃つような真似だけはするな!」
そう、逃げながら鉄砲を撃つようなことはしない。
これが僕らの結論だ。