明日から営業を全開させようと思っている。
僕は昔、「天下一営業マン」と言われていた。
今となっては過去の栄光だ。

今日は、自らの頭を整理する意味を込めて、
僕の持つ営業スキルのひとつを紹介しよう。
『2つの質問術で顧客をコントロールせよ!』
対面営業の初期段階は、顧客の現状を知ることから始まる。
しかし、対面営業の初期段階において、顧客は営業マンに心を開かないものだ。
よって、この段階の目的は、顧客の心を開き、顧客に話をさせて、顧客の現状を知ることにある。
顧客の心を開かせるために、
営業マンたちは、様々な営業トークを暗記し、機関銃のようにトークを連射する。
まるで逆効果だ。
顧客の心を開かせるためには、顧客に喋らせることが大事なのだ。
人は、自分の話を聞いてくれる相手には、次第に心を開いていくものだ。
しかし、
好き放題しゃべられて、一向に本題に入れないのでは、ただの時間の浪費になってしまう。
そこで有効な手段になるのが、質問術だ。
こちらからの質問に答えてもらうだけで、
顧客は、路線を外れない範囲内で好きにしゃべれる。
こういう場面では、「自由質問」が極めて有効になる。
自由質問とは、単純に「YES」、「NO」では答えられない質問をいう。
「はい」、「いいえ」では答えられない質問だと、
顧客は「はい」、「いいえ」よりもはるかに長くしゃべる必要が出てくる。
長くしゃべることで、顧客は徐々に僕に心を開くようになり、
巧みな自由質問によって、僕は知りたいことを労せず知ることができる。
そして、心を開いた後の顧客は、僕に予期せぬヒントまでもくれる。
こうして、一通りの会話の中で、僕は必要な情報と貴重なヒントを得ることができる。
そして、
得られた情報をLOCKする、もしくは得られた情報の裏を取るのに適しているのが、
「限定質問」になる。
限定質問とは、自由質問の逆。つまり、「YES」、「NO」でしか答えられない質問をいう。
気分よくしゃべる相手にタイミングよく限定質問をすることで、
得られた情報を確定情報に持ち込めるわけだ。
これら2つの質問術を巧みに使い分けることによって、
営業の初期段階におけるヒアリング&プロファイリングは完成する。
質問を重視する営業マンは多いが、
多くの営業マンが、顧客に対して「尋問」をしてしまっている。
もしくは、
功を焦るあまりに、自由質問を使うところで限定質問を使ってしまう。
こんなふうに。
「仕事の中でどんな業務に時間を割かれていますか?メール対応業務ですか?」
前半で止めなきゃいけないのに・・・
こうして記事にするのは簡単だが、実際に利用するには相当な訓練を要する。
でも、身につければ最高級の武器になる。