初中級レッスンで練習する曲は、すべてエイバーソルドの「Volume 54. Maiden Voyage」に含まれている。エイバーソルドとは、Jamey Aebersoldという人が監修したジャズの教本のことだ。本の形式での購入は難しくなってきているようだが、iTunesで音源をダウンロード形式で買うことができる。また、海外のサイトで購入することに不安がないのであれば、Jamey Aebersoldのサイト(https://www.jazzbooks.com/)でPDFと音源を購入できる。

 

 エイバーソルドのバックトラックを勧める理由は、一流のミュージシャンが実際に演奏した音源だからだ。iReal Proなどのバックトラック用のアプリはコンピューターのプログラムによる演奏で、人間の演奏のように自然な流れによる変化がない。ジャズの即興は、相手の演奏する音に反応しながら行うので、できれば人間の演奏を使ってほしい。

 

 バックトラックをかけたら、メロディ > 即興 > メロディの順番で演奏する。スケールやアルペジオを覚えたくらいでは、まだ即興は思い通りに演奏することができずストレスが溜まると思う(フレーズの学習は中級レッスンで行う)。まだ道半ばのトレーニング期間なので、しっかりとスケールとアルペジオを身につけるつもりで、独創的な演奏を目指すのではなく、正しい音づかいを意識した即興をしてもらいたい。