さて本日は、先日入院した折に体験した、最後の衝撃的な話をしましょうカラオケ
やや閲覧注意に該当するかも知れません。


あれは確か昏睡から目覚めて二日目、乳児ルームにいる娘に会う為に、ナースと家内に車椅子を押してもらってエレベーターに乗っていた時でした車椅子
4階で、とある患者さんと付き添いの方が乗ってきたのです。
点滴スタンドも持たず、足取りは確かで、しっかりしたものでした。


ところがこの患者さんには、一目見たら忘れられない特徴があったのです。
首から上の酷い火傷。
それも顔面だけではなく、文字通り首から上がぐるりと焼けていて、髪の毛も全て消失しています。
何度か手術を繰り返しているのか、皮膚の色こそ普通でしたが、それには痛々しいケロイドの痕がありました。
勿論、まじまじと見つめる様な失礼な事はしておりませんが、その強烈な風貌が一瞬にして目の奥に焼き付いてしまったのです。


かつて鼻があった場所にはポカリと大きな穴が空き、その奥には二つの鼻孔が見えます。
そして、目には瞼がありません。
どう表現して良いか判りませんが、とにかく眉毛も瞼も無いので、カメレオンが如き様相を呈しております。
その上、唇もありません。
口は閉じているのですが、単に上顎と下顎が合わさっているだけであって、そこに唇の膨らみはありません。


御二方は2階で降りて行きましたが、その時に思い出しました。
当病院には中部地方有数の熱傷センターがあり、救急車は勿論、時々は近県からドクターヘリで患者が搬送されて来る事を。
あの方も、事故か火災に巻き込まれて此処に運ばれて来たのでしょう車


然し、私はあの方の将来を憂います。
如何に美しい魂を持っていようと、鼻も瞼も唇も無ければ、社会生活をおくるのは実質上不可能に近いからです。
勿論、これからも形成手術を繰り返していくのでしょうが、それには十年単位の長い歳月が必要になります。
それでもあの方が男性ならまだ救いがありますが、女性の場合は悲惨です。
恋愛も結婚も諦めてしまい、鬱病を発症しかねません。


あの患者さんの為にも、皮膚科学と形成外科学の一層の進歩を願って止みませんしょぼんサーチベル