さて、解散からひと月、衆院選はいよいよ明日と迫って参りましたメモ
投票に行かれる前に、是非読んで頂きたいものがあるので御紹介申し上げます。


今月10日発売の国際情報誌SAPIO最新号の冒頭に掲載された、石原慎太郎氏と櫻井よしこ氏の対談です本
予めおことわりしておきますが、私は石原氏が代表を務める日本維新の会を支持しておりませんしょぼん
また、櫻井氏が熱狂的に主張しているTPPへの参加には断固反対でありますシラー
然しそれでも、この対談を皆さんの御目にかけるべきだと思いましたニコニコ
少々長うございますが、どうか最後までお付き合い下さいませメモ




櫻井
石原さんとの雑誌での対談は7年ぶりですが、前回の大きなテーマが
「尖閣諸島をいかに守るか」
でした。
つまり日本はこの間、国家として何も手を打ってこなかったということです。
石原さんは当時から強い危機感を持っていましたね。

石原
いやいや、青嵐会の頃からですから、もう30年以上になります。
青嵐会で資金を集めて、大学の冒険部の学生有志に依頼して魚釣島に小さな灯台を作ってもらった。
その後、日本青年社が本格的な灯台を作ってくれたんですが、運輸省の水路部に視察させて海図に正式に記載しようとしたら、外務省が「時期尚早」と言って横やりを入れてきた。
いったい何が時期尚早なのか、わけがわからなかったね。
結局、そのまま20年以上も放置されたんです。

櫻井
野田佳彦首相は尖閣国有化の理由を
「平穏かつ安定的な維持管理を継続する」
ためだと述べましたが、安定的どころか、中国は圧力を強めてくるばかりです。
国有化の際には、船溜まりと灯台を設置するという石原さんの要求を野田首相が呑んだのではなかったのですか?

石原
いや、呑んでなかった。
僕は野田君には、本格的な港でなくても、緊急時に逃げ込める船溜まりを作ればいいんだからと言ったんです。
実際に石垣島などの漁業者たちは困っていますからね。
しかし、野田君は結局何もしない。

櫻井
野田首相はやるつもりだったのに、岡田克也副総理と玄葉光一郎外相以下外務官僚が
「中国を刺激する」
と言ってブレーキをかけたと聞いています。
岡田氏などはこれが財界の総意だとして強力に働きかけたそうですが、なぜそこまで中国を恐れるのでしょうか。

石原
87年に柳谷謙介外務事務次官が嶝小平を評して、偉い人だから情報が通じにくいという意味で「雲の上の人」と言ったら、それは支那語ではボケた人間って意味でね。
中国側から抗議があって次官を降ろされた。
あの頃から、外務省で支那の問題がタブーになった気がしますね。

櫻井
外務省はどこの国の役所なのかと思います。
例えば北京の日本大使館の建築確認と引き換えに、新潟市と名古屋市の領事館用の土地の便宜を図るとの口上書を出す。
領土を守るどころか中国に国土を売り渡そうとするのですから。
中国の顔色をうかがって国益を損なってきた外務官僚の罪は重い。
官僚をコントロールすべき政治家も含めて、誰も「国土」と「国民」を守るという国家の責任を果たそうとしていません。

石原
ある戦争未亡人が詠んだ
「この国のかく醜くもなりぬれば 捧げし人のただに惜しまる」
という歌があるんです。
20代で結婚して、旦那さんが戦争で亡くなって、その後ずっと家を守って夫の親の世話もしてきた女性が、90歳になってこの歌を吟じる。
むべなるかなという思いがします。
そう感じている日本人は多いでしょう。
ただ僕は、団塊の世代あたりの感覚はわからないんだな。
むしろ20代、30代の若者のほうが危機感が強いように思いますね。

櫻井
同感ですね。
たしかに若い世代のほうが
「自分の国は自分で守るのが当たり前だ」
という傾向が強いと思います。
台風が来る日を除けば、中国の船は毎日のように尖閣周辺の領海や接続水域に入ってきています。
国を守る体制を作ることは急務です。
少なくとも、野田政権と霞ヶ関にはそれは不可能です。


櫻井
中国の存在が現実の脅威として迫る中で、国を守るためには物理的な「力」が必要です。
海軍力を中心に軍事力を増強するのはもちろんのこと、私は核保有の議論もタブー視すべきではないと思っています。

石原
佐藤栄作は沖縄返還に乗り出して、非核三原則を論じた。
ところがその一方で、ジョンソン大統領時代に、日本も核を保有したいからノウハウを渡してくれと言って断られているんです。
ドイツにも一緒に核を配備しようと交渉を持ちかけている。
この二枚舌はしたたかだと思いますね。

櫻井
私は安保改定を断行した兄の岸信介を高く評価していますが、彼も非核二原則で、日本への核の持ち込みを認める立場でした。

石原
当たり前の話なんですよ。
沖縄返還交渉をしていた頃、僕は日本の政治家として初めてNORAD(ノースアメリカン・エアディフェンス=北米航空宇宙防衛司令部)とSAC(ストラテジック・エア・コマンド=戦略空軍)を視察したんです。
その時、NORADの司令官は、ソ連のミサイルが飛んできたら途中で撃ち落とす。
しかし、その警備体制は名前の通りノース・アメリカだけが対象だと言いました。
「じゃあ、日本はどうなるんだ?」
と僕が聞いたら、日本は遠すぎるしソ連に近すぎる。
我々がカバーできるわけがないじゃないかと。
それで
「なぜ日本は自分で核を持たないのか」
と言うんです。
もっともな話です。

櫻井
それがアメリカの「国家の論理」ですよね。
日米安保は必要ですが、頼りきってはいけない。
日本は、自らを守る力を身につけなくてはなりません。

石原
日本は核についてちょっと何か言うと
「核武装論者だ」
と叩かれる。
でも、最低限のシミュレーションはやるべきだと思う。

櫻井
実際に持つかはともかく、「議論」はすべきだと思います。
日本人が真剣にその可能性を考えているということを、アメリカにも中国にも見せつければいいんです。

石原
オバマなんて、核なき世界と言ってノーベル平和賞をもらったけど、その二ヶ月後には新しい核兵器のシミュレーションを始めているじゃないですか。
日本もやったらいいんです。
日本はずっとアメリカの“妾”だったけれども、肝心の旦那がだんだん左前になってきた。
だからアメリカは、日本にもっと独り立ちしてもらいたいはずなんだ。
ところがアメリカはけしからんことに、一方では日本には強力な武器を持たせようとはしない。

櫻井
F22ラプターが好例ですね。
日本側が老朽化したF4戦闘機の後継として希望していたのに、アメリカは日本には輸出しなかった。

石原
F22のステルス塗料は日本製で、他の軍用機のコクピットも日本製の部品が多いですよ。
それを逆手にとって、中曽根(康弘)さんの時代に次期支援戦闘機を自前で作ると言ったら、アメリカに潰された。

櫻井
アメリカは日本に対して、本音では信用していないように見えます。

石原
していませんね。

櫻井
10月27日に早稲田大学の大隈講堂で、アーミテージ元米国務副長官とハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が学生を前に討論して、その内容が日本経済新聞に掲載されました。
ナイ氏は慰安婦の強制連行に関して、河野談話の否定をしないことが大事だと語り、アーミテージ氏も尖閣諸島をめぐる問題で
「火に油を注ぐようなことはしないことだ」
と日本に警告しています。
両氏はさらに首相の靖国神社参拝についても、別のところに新たな追悼施設を作ればいいと述べました。
知日派と称される彼らでさえ、歴史観や国家観では日本よりも中国に寄っている。
こうしたアメリカのインテリ層は実は多いんです。

石原
彼らはカネで洗脳されているという面も大きいでしょう。
支那は、アメリカで莫大なカネを使ってロビー活動を行っていますからね。

櫻井
日本には高い技術力があります。
仮に自衛隊が尖閣諸島をめぐって中国と戦っても勝てるでしょう。
だからこそ、アメリカに頼りっきりになるのではなく自力で国土と国民を守る覚悟が必要です。

石原
日本にはポテンシャルがあるのに、政治家も役人もそれを活用できない。
アメリカが開発している新しい戦略兵器に「コンベンショナル・ストライク・ミサイル」というものがある。
核弾頭を積まない通常兵器ですが、超音速で飛んでピンポイントで敵基地に甚大なダメージを与えることができる。
「はやぶさ」を飛ばした日本なら同様のもので作れるはずなのに、検討しようともしない。
この兵器を使うには相手から一定の距離が必要で、その条件に合うのが(小笠原村の)南鳥島。
僕はおそらく日本の政治家では唯一、南鳥島に視察に行きましたがね。

櫻井
それは興味深いですね。
南鳥島と言えば、東大大学院の加藤泰浩教授の研究チームが、大量のレアアースを含む泥が周辺海域の海底にあることを発見しましたね。
ところが実際には加藤教授は論文を発表する5年も前から経済産業省に報告し、探査・研究への支援を要請していましたが、経産省は動こうとしなかったそうです。

石原
加藤さんは試掘には2年か3年で年30億円ずつかかると言うから、資金は都がいくらでも出すと言ったんです。
だけど国は採掘を許可しない。

櫻井
私も有志の国会議員を集めて加藤さんの話を聞いてもらい、予算をつけさせようとしています。
実現すれば日本の戦略的なパワーになるはずです。

石原
実際にどれくらいのレアアースが採れるかはわからないけれど、試掘するだけでも支那への揺さぶりになるんです。




字数がオーバーしそうなので、次記事へ続かさせて頂きますガーンあせる走る人走る人走る人走る人走る人