さて閑話休題

一昨年の冬に見た光景を思い出したので、ゆる~く書き留めておきます
今ではテナント待ちになっていますが、とあるビルの一階のワンフロアがハローワークの支所になっておりました
このビルは私の通勤路に面している為、そこに行列する求職者の方々を毎日目にする事になります
普通、行列からは何かを期待するワクワク感が漂っているものですが、此処にはそんなものは微塵もありません
あれほど憔悴しきった人の群れというものを、私は初めて見ました
特にリーマンショック以降、目立って増えた彼等の悲壮な顔を見るにつけ、何か言われのない罪悪感を感じずにはいられませんでしたね
そんなある日の事。
いつもの様にそこを通りかかると、求職者と思しき方が近くの自販機を蹴っているのです

満面に怒気を漲らせ、
「うるさいわ、この野郎
イヤミか
」
と大声を張り上げております
連れの方が慌てて彼を宥めておりましたが、彼は依然忿懣やる方ないといった表情でした
私は何故彼がそこまで怒っているのか判らず、少し驚きましたが、
「求職活動が上手くいかんでナーバスになっとるんやろな」
くらいにしか考えてなかったのです。
で、数日後の退勤時
妙に喉の乾きを覚えた私は、例の自販機で茶を買いました
すると品物が出た後に
「今日も御仕事お疲れ様です」
と女性の声が聞こえたのです
これで数日前にあの男性が怒っていた理由が判りましたよ
朝も早うからハローワークに並んで求職活動をしとる事に対して皮肉を言われた様に感じたんでしょうな
失業者たる己の身の上に忸怩たるものを感じているところに、すました合成音で
「今日も御仕事お疲れ様です」
なんて言われたら、そら腹も立ちますって
機械にまで馬鹿にされた様に感じて悔しかったんでしょう
こういうのを過剰サービスというんですな
いよいよ明日からは11月、年の瀬が迫って参りました
あのおっちゃんのみならず、あの場所で並んでた全ての方々が、無事に就職出来ています様に

袖擦り合うも多少の縁、今まで出会った方々全てが、幸せな年末年始を迎えられます様に








一昨年の冬に見た光景を思い出したので、ゆる~く書き留めておきます

今ではテナント待ちになっていますが、とあるビルの一階のワンフロアがハローワークの支所になっておりました

このビルは私の通勤路に面している為、そこに行列する求職者の方々を毎日目にする事になります

普通、行列からは何かを期待するワクワク感が漂っているものですが、此処にはそんなものは微塵もありません

あれほど憔悴しきった人の群れというものを、私は初めて見ました

特にリーマンショック以降、目立って増えた彼等の悲壮な顔を見るにつけ、何か言われのない罪悪感を感じずにはいられませんでしたね

そんなある日の事。
いつもの様にそこを通りかかると、求職者と思しき方が近くの自販機を蹴っているのです


満面に怒気を漲らせ、
「うるさいわ、この野郎
イヤミか
」と大声を張り上げております

連れの方が慌てて彼を宥めておりましたが、彼は依然忿懣やる方ないといった表情でした

私は何故彼がそこまで怒っているのか判らず、少し驚きましたが、
「求職活動が上手くいかんでナーバスになっとるんやろな」
くらいにしか考えてなかったのです。
で、数日後の退勤時

妙に喉の乾きを覚えた私は、例の自販機で茶を買いました

すると品物が出た後に
「今日も御仕事お疲れ様です」
と女性の声が聞こえたのです

これで数日前にあの男性が怒っていた理由が判りましたよ

朝も早うからハローワークに並んで求職活動をしとる事に対して皮肉を言われた様に感じたんでしょうな

失業者たる己の身の上に忸怩たるものを感じているところに、すました合成音で
「今日も御仕事お疲れ様です」
なんて言われたら、そら腹も立ちますって

機械にまで馬鹿にされた様に感じて悔しかったんでしょう

こういうのを過剰サービスというんですな

いよいよ明日からは11月、年の瀬が迫って参りました

あのおっちゃんのみならず、あの場所で並んでた全ての方々が、無事に就職出来ています様に


袖擦り合うも多少の縁、今まで出会った方々全てが、幸せな年末年始を迎えられます様に






