何によらず、度を過ぎたものは醜悪である。
たとえそれが愛情であったとしても。


いや、寧ろ最も厄介なのが愛情であろう。
それはどういう形にせよ、世に於いて崇高な感情とされているからだ。
それに異議を唱える事が許されない、絶対の価値とされているからだ。


私はこれを恐れる。
神ならぬ人間の身なれば、我々は必ず過ちを犯す。
その過ちを糊塗する為に、我々は安易に「愛情」という言葉や概念を使っていないだろうか?
その中でも人類普遍の絶対正義とされている「人間愛」なるものは、果たして本当に正義なのだろうか?


陳腐な問いである事は承知している。
然し、私は敢えて己自身に問い続けたい。
そして皆さんにも問いたい。
「愛」というものの本質を。
そしてその危うき正体を。