『永遠のジャック&ベティ』(清水義範 / 講談社刊)

 

 

ブックカバーチャレンジの最終日は『永遠のジャック&ベティ』。

日本のパスティーシュ(パロディ文学)第一人者はなんといっても清水義範先生でしょう。

 

この『永遠のジャック&ベティ』は、中学校の英語教科書でおなじみのジャックとベティが50歳で再会した時、当時の奇妙な会話口調に戻ってしまうという設定。

 

 

「あなたはジャックですか?」

「はい。私はジャックです」

 

 

…から始まって、

 

 

「あなたは息子を持っていますか?」

「はい、私は1人の子供を持っています。彼はしばしば麻薬をします」

「……」

 

 

という感じの、月日の流れの悲しさと切なさが爆発的なユーモアにくるまれて表現されている、もう大好きな作品です。

同時収録の『ワープロ爺さん』は、某少女マンガ家の友人とその文体を真似て会話するみたいな遊びもよくしました。

 

『永遠のジャック&ベティ』で清水義範作品にハマった私は、『蕎麦ときしめん』『国語入試問題必勝法』のパスティーシュ3部作から1990年代半ばくらいまでの作品はほとんど読んだんじゃないかな。

好きすぎてやはり、林真理子さんの時と同じくサイン会にまで行き、しっかり自分の単行本まで渡しちゃったことも。

 

 

今でもそうですが、私は自分の考えや主義主張をストレートに出すのが気恥ずかしいところがあって、できればユーモアでコーティングしたくって、わかる人にわかってもらえればいい、みたいな素人っぽいところがある。

いやもしかしたら自分の考えなんてないのかもしれない。


自分の考えなんて、先人の積み重ねの膨大な遺産の前ではゴミみたいなもんだもの。

それならば、笑っていただけたほうが、なんぼかマシだ。

 

 

そんな感じでこれからも、日々必要とされる最低限の制作活動に勤しむ所存であります(笑)。

 

 

清水先生が最近出された本を調べてみたら『朦朧戦記』というのがありました。

もうこれもタイトルからして面白そうじゃないですか。

今度買ってみます!

 

 

・・・・・・・

 

 

山花典之先生から受け取った7日間ブックカバーチャレンジバトン。

最初そんなに本読んでないし書くことないよ~と思っていたのですが。思いの外懐かしい本が記憶の片隅から蘇り、とても楽しかったです。

 

皆さんすでにバトンタッチされている方が多いので、一旦私はここで終了します。

次のバトン、どなたかやってみたいという方いらっしゃったら、ぜひご参加くださいね😊

 


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《7日間ブックカバーチャレンジとは》
読書文化の普及に貢献するためのチャレンジです。
参加方法は、お気に入りの本を7日間、毎日一冊投稿することです。

本についての説明は必要なく、表紙画像だけをアップ。
毎回お友達を1人招待して、チャレンジへの参加をお願いするというルール。

#7days #7bookcovers


☆スルーでも大丈夫。次の人を指名するかどうかも気分次第でOKとのこと。
☆途中で止まっても大丈夫です。お気楽に楽しんでください。
☆「始めていいよ!」「面白そう!」と思った方は、ぜひチャレンジください!

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