まいどおおきに。
9/26の記事 燃料タンクが錆びるとこうなる で燃料タンク内に溜まった水でエンジン不調に陥ったヤマハ アプリオの修理をご紹介しましたが、その時にある実験をしてみました。
燃料タンクの底に水が溜まっています。
燃料の色と似ているので分かりづらいですが、底に沈殿している茶色いのが水です。
既にタンクが錆びており、錆を含んで水が茶色く濁っています。
水はガソリンより重いため、一度浸入すると蒸発する事もなくタンクの底にずっと溜まりっ放しになります。
やがてタンクの金属を錆びさせ、発生した錆の粒子がキャブレターや燃料フィルターを詰まらせて不具合を引き起こします。
それを防止するものとして広く市販されているのが「燃料タンク用水抜き剤」です。
ガソリンスタンドの店員さんにも良く奨められますね。
しかし水抜き剤を入れたところで燃料タンクの中でどんな事が起こってるのか、一般ユーザーさんにはよく分からないと思います。
特に自動車の燃料タンクは給油口からタンクまでが長い管になっており、更に管の途中に逆流防止弁が設けられてたりするので、内部を見るどころか底に溜まった水分をポンプなどで吸い上げるのも困難(ほぼ不可能)です。
そこで、水を含んだガソリンに水抜き剤を入れるとどうなるか、目視出来る状態で実験してみました。
これが水抜き剤です。
以前仕入れたバイクのメットインに入ってました。
主成分はイソプロパノールと書かれています。
化学は詳しくありませんが、消毒液などにも使用されているアルコールの一種です。
うちで仕入れている業務用水抜き剤にはイソプロピルアルコールと書かれてますが呼び名が違うだけなのかな?
和風ドレッシングみたいですが、透明なのがガソリンで茶色いのが水です。
うまい具合に錆で着色されているので変化が分かりやすいです。
水抜き剤を入れると・・・
入れた瞬間きれいに混ざりました。
アルコールは水にも油にも混ざりますからね。
水抜き剤とは、タンク内に溜まった水分をガソリンに溶かし込み、エンジンで燃焼、蒸発させるものです。
最後にこれを思い切って燃焼させてみました。
危険なので少量だけ、もちろん周囲に燃える物の無い店外で着火しました。
目を離す訳にはいかないので燃焼中の写真は撮っていません。
大半の水分は蒸発し、錆の粒子だけが残りました。
これがキャブレターやフィルターを詰まらせます。
水抜き剤は水を抜いて錆を防止するものですから、今回のように錆びてしまった場合は水抜き剤の投入だけでなく、根本的に錆を除去しないと意味がありません。
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