妻の不倫証拠集めが捗らず、探偵という手段を検討することにしました。
僕が選んだのは家から少し離れた個人の探偵社でした。
HPからメールフォームで問い合わせをしたところ、返信が来てとりあえず一度会って話を聞かせて欲しいとのことでした。
数日後、妻に外出すると告げてその探偵社に出向きました。
なにぶん探偵社なんて初めて行きますし、自分には縁のない所だと思っていましたので当然ながら緊張しまくりです。
事務所(というよりは普通のアパート)に到着し、インターホンを鳴らすと細身の中年男性が出迎えてくれました。
中は事務所兼住居といった雰囲気で、リビングにあたる部屋にテーブルと椅子があり、座るよう促されました。
そして話が始まります。
探偵『私、〇〇探偵社の田村(仮名)と申します。メールで連絡いただきましたが、今回は不倫の調査ということでよろしいですか?』
僕『はい。よろしくお願いします。』
僕は妻から離婚を切り出されてからこれまでの経緯を細かく話しました。
田村さんはメモを取りながら真剣な様子で話を聞いています。
そして、
田村『不倫現場の証拠を掴むというのは実はとても大変なんです。ご主人にもご協力していただかないといけない事もあります。』
僕『はい。何をすればいいですか?』
田村『奥様が普段お使いになる車はありますか?』
僕『はい。軽自動車があります。』
田村『まずはその車に発信器を取り付けます。』
僕『!?発信器ですか?』
田村『そうです。発信器を追いかけてホテルへ出入りする現場を抑えます。
取り付け自体は夜中に私が行います。僕さんには奥様が就寝したかをメールで教えてほしいんです。』
発信器なんて映画の世界の話だと思っていたので、正直驚きました。
ですが話を聞いていると、効率的かつ的確に証拠を抑えるには一番確実な手段なのだということでした。
僕は分かりましたと答えました。
この後もいろいろ打ち合わせをし、探偵事務所を後にしました。
そして、僕の復讐に向けた戦いが本格的に始まることになるのです。
【お詫び】
このところ全く更新出来ず申し訳ありません。
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