読書週間も今日11月9日まで。
読書の秋といわれるが、この時期の大きなイベントとしては日本一の古書街である神保町の、神田古本まつりが思い浮かぶくらい。

私がその神保町の古書街に通い始めたのは学生時代。
大学から近かったこともありよく通った。やがて大学の授業に出るより古本屋をめぐる方が多くなった。神保町はもとより、早稲田など古本屋めぐりは我がライフワークとなった。
すでに40年近く前である。

最近は本屋そのものに行かなくなった。
しかし本はよく買って読む。
以前はよく時間があれば本屋に立ち寄り、店内を見回して歩いたものであった。
数年前、本屋に行って、平置きされた本を見るたびにいやな気持になることが多くなった。
いわゆる嫌中、嫌韓といわれるものの一方で、やたら日本礼賛が目立つ。
えげつないタイトルの本が目について、本屋に行くことが嫌になった。
以来、本屋に行くときはあらかじめ買う本を決めてから本屋に行き、その本を買ったらすぐ本屋を出る。
最近はもっぱらそのパターンである。

最近もよく神保町にはいくことが多いが、この頃は古本屋をめぐるよりは、スポーツ店に行ったり、グルメ散策の方がもっぱらとなった。
しかし今も変わらぬ古本屋街は懐かしくもある。
そんな神保町にはかつて、岩波書店の本を専門に扱っていた岩波ブックセンターがあった。神保町交差点のすぐ近くにあった。
岩波書店の本以外にもいわゆる硬派の本も置いてあって、当時はよく行ったものである。
その岩波ブックセンターは2年前に突然閉店した。
出版不況といわれる今日、岩波書店のようないわゆる硬い本が中心の店は経営的にも決して楽とは言えなかったであろう。
その後は何になるのかと思っていたら、今年の春に「神保町ブックセンター」となってオープンしていた。

先日その神保町ブックセンターに行ってみた。
外観は以前とほとんど変わらない。
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神保町ブックセンターは今流行のブックカフェのようなもの。
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しかし、そこで売られている本はほとんどが岩波書店の本である。
飲み物を飲むだけででもよし、本を読むだけでもよし、本を買うだけでもよし、持ち込んだ本を読むのもよしというもの。
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席に着いてコーヒーを注文した。
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メニューも岩波文庫風。
意外にいろいろなメニューもある。
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目の前には岩波文庫や岩波新書がぎっしり。
これだけでも何か特別な気分になるようだ。
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店内にはほかにも岩波書店の本がいっぱい。
今発売されている岩波書店の本はほとんど揃っている。
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岩波書店の本はよく読んできたが、それはほんの微々たるものであることを思い知る。

しかしここに私の気分を害するような本はほとんどないので、安心してくつろげる。

最近は神保町に来たときはここで一息つくようにしている。
ここは知的空間でもあり、ここで今度は何を読もうかをしばし考えながら時間が過ごせる。