私が子供のころ最も好きだったお菓子が「横綱あられ」である。
小麦粉を原料に油で揚げてあるいわゆるスナック菓子で、その綱のような形が特徴のお菓子。
当時スナック菓子といっても今のように種類も多くなく、横綱あられがその代表のように思えた。
その後あまり食べる機会もなくなり、東京に出てきてからはあまり目にすることもなかったように思う。

数年前スーパーで偶然この横綱あられを発見し、久しぶりに食べたのであるが、そのなつかしい味と食感がよみがえったのであった。
最近は100円ショップなどでも販売されている。

横綱あられといえばこの天狗製菓のものが本家本元、元祖なのである。
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天狗製菓は昭和27年創業で、以来伝統の製法を守り抜いている。
それは生地を炭火でじっくり乾燥させるものであるという。
それが独特の食感を生み出す。

同じ形と味のもので「ひねり揚げ」といった名称のものが多くみられるが、「横綱あられ」といわれるものは、天狗製菓のものだけである。
そして「ひねり揚げ」と「横綱あられ」では、その食感、味、なにより懐かしさで「横綱あられ」にはかなわない。

私はこの歳になってもお菓子を好む。
私がお菓子を選ぶ基準は何と言っても「懐かしさ」。

私にとって「横綱あられ」は、正にお菓子の横綱である。