鯉のぼりは五月人形と端午の節句を祝う飾りものであるが、かつて田舎では男の子が生まれるとこの時期家の外に長い竹竿をたて鯉のぼりが空に泳ぐ姿が見られたものである。その高さ、大きさを競わんばかりでもあった。
都心でそのような光景を見ることはほとんどない。
 
鯉のぼりを歌った唱歌でよく歌われるものが二つある。
まず「鯉のぼり」
1.甍の波と雲の波
  重なる波の中空を
  橘かおる朝風に
  高く泳ぐや 鯉のぼり
 
2.開ける広きその口に
  舟をも呑まん様見えて
  ゆたかに振るう尾鰭には
  物に動ぜぬ姿あり
 
3.百瀬の滝を登りなば
  忽ち龍になりぬべき
  わが身に似よや男子と
  空に踊るや 鯉のぼり
 
1913年に尋常小学校の高学年用として教科書に登場した。
多少難解な詞であるが、その軽快な曲調で今もこの時期を象徴する唱歌である。
しかし子供たちに最も唄われるのはもう一つの「こいのぼり」であろう。
 
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる
 
1931年に発表された。
わたしは「鯉のぼり」の方が好きである。
 
鯉のぼりは子供、特に男の子の成長を願って飾られる風習であり、その起源は江戸時代とされる。
「鯉のぼり」の三番の歌詞を読めばそのことがうかがえる。
「鯉の滝登り」の伝説から来たものといわれる。
中国の黄河の上流に竜門という滝があり、鯉がこの滝を登り竜になるというものである。難関を突破することのたとえとして「登竜門」ということばがある。
そして立身出世を願うものでもある。
 
今東京タワーに多くの鯉のぼりが飾られている。
東京タワーの高さに合わせ、333匹の鯉のぼり。
東京タワーを見上げ、空に踊る鯉のぼりであった。
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一匹だけさんまがいる。全長6メートルの「さんまのぼり」
     これは友好関係にある岩手県大船渡市への復興のエールを込めて飾られ     ているという。
 
近くの公園にはハナミズキが咲いていた。
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木々は新緑が眩しい。
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