120822 赤木沢 最初の１滴

　
　

ファイナルフォール　それは。。。

夢に見たエデンの扉だった

＞＞＞日本一美しいと言われる渓からつづく。。。

花たちが拍手をしながら迎えてくれた

心の中にはずっと『川の流れのように』が流れていた。。。

フウロの下に見える赤い花は？

トリカブト

ニッコウキスゲ

これがエデンだ

どんどん高度を上げているが　苦しみはない

振り返る

尽きない流れ

君の名は？

せり上がる背後に　水晶までも現れた

まだ流れている

シシウドとチングルマ

そして　最初の１滴に出会う

その１滴を集め

人生で一番旨いカップヌードルを作り

至福のブレンドコーヒーを味わい

今夜の水割りを２キロ採集

予報通り背山が隠れだしたので重い神輿を上げる

花畑を踏まないよう涸沢をたどる

涸沢も尽きるとオダマキの花畑　擂鉢は斜度を増す

最低鞍部（赤木岳と北ノ俣岳のコル）への最短は花畑の斜上突破
だが踏み跡は稜線への直登
『楽』より『苦（自然保護）』を選んだのであろう先人の足跡が胸を打つ

バイトルートとわかっていながら　暗黙にただ踏み跡を追う

赤木平（ここをエデンと讃える人が多い）

ガスに追いつかれながら　稜線に見えたハイマツの藪漕ぎに突入

一株だけ見つけたこの花に元気をもらい

汗だくで一般道に飛び出した

バイトした分を下って

コルから登り返して

北ノ俣岳へ

ガスが引いていく

水晶から鷲羽の稜線も雲が退いたので大休憩

左端のコルからたどった稜線を振り返る

赤牛岳

水晶岳

黒部五郎岳

鷲羽岳と　遠く燕岳

がんばってくれた【夏】

さんちゃん　ありがとうございました

黒部本渓のS字　赤木沢　右俣　源流

薬師岳

頂上でも３０分　きりがないので下山

降りだすと思い出したように右ヒザが悲鳴をあげだした

北ノ俣岳を振り返る

ダブルストックを松葉杖のように操り　さんちゃんとの距離が空く

雲がなかったら　逆さ薬師が撮れたかも

ずっと太郎小屋が見えていたが　なかなか近づかない

]

陽が射せば　どれほど美しいだろう

太郎山から北ノ俣岳を返り見ると　ついにパラパラと降り出した

さんちゃんを１５分も待たせてしまった

さんちゃん　ありがとう　乾杯

左下に隠したペットボトルは　昨日デポしておいた麦焼酎５００ｃｃ

げ『ら　雷鳥では！？』　さ『ヤマバト。。。』

夕食を最後まで食い続け　小屋ガールと記念撮影

残照の水晶と

北ノ俣岳

さんちゃん　さわやか交流中

そんな　とても長い１日が暮れていく

右下の点々は　富山平野の灯り

げん『さあ　飲みましょかあ』
さんちゃん『んだな』

そのとき　隣で夜景を見ていた単独山ガールが微笑んだ

美人『ごいっしょしてもいいですか』

ふたり『えっ？（・・）』

高倉健『お嬢さん　悪いが今夜は俺たちの夢を叶えた祝いなんで
　　　　すまねえが　遠慮してもらえねえだろうか。。。』

（てなこと　さんちゃん　絶対に言うたらあかんよ～）

さんちゃん『赤木沢の最初の１滴割り麦焼酎　飲むかい？（＾＾）／』

美人『はい』

山ガールは　いつまでも雲間に星を探していた

２０時ごろ　布団に潜り込む
くたくたなので　すぐに眠れるはずだったが
目を閉じると　ヒザの痛みが急襲で眠れない
寝返りを繰り返し　右膝のポジションを変えてみるが
痛みで目が冴えるばかり

２１時ごろ
アルコール麻酔を試み　焼酎の残りをストレートで煽るも
さらに痛みは増幅していくようだ

２２時ごろ
最終兵器　ボルタレン（最高レベルの痛み止め）を飲む
お守りのようにザックに入れていた薬だが　飲むのは初めて

だが効かない
即効性がないのか　飲酒による効能低下か　効能を上回る痛みなのか。。。
それでも　掟破りの２錠目を飲むことなく
また　２３時の時計を見ることもなく
いつの間にか眠りについていたようだった。。。

＞＞＞[ 涙の下山]につづく。。。

＞＞＞さんちゃんのページ

6:10 薬師沢小屋出発 ～ 7:50 赤木沢出合 8:15（赤木沢）9:55 大滝下 ～ 大滝上 10:10 ～
10:15 右俣出合 10:25（右俣）11:00 ファイナルフォール ～ 11:40 最初の１滴 12:45
（お花畑）13:25 縦走路 13:35 ～ 14:00 ▲北ノ俣岳(2661.2m) 14:35 ～
▲太郎山 ～ 16:10 太郎平小屋（17:00 夕食　20:00～23:00 就寝）

だいたいの概念図（GPSではありません）