『意気地のないやつだ』って、悪魔の国王が鼻で笑うように、長のおじさんに言った。
僕も、隊長さんも、きっとみんなも、そう思っていると思うんだけれど、国王のこと、悪魔なんだから、絶対に、それはそれは、恐ろしい顔をしているんだって、そして、格闘家の人みたいに、体なんかも筋肉がもりもりって。
けどね、僕らの前に、立っている国王って、何か悪魔っぽくないって言うか、もし、悪魔なんだって分かって見なければ、すごくカッコいいイケメンっていう感じ、僕のお母さんやアッちゃんのお母さんのれいちゃんが見たら、ファンになってしまいそうな、目茶苦茶いい感じの悪魔なんだ。
そして、その悪魔の国王が、隊長さんの目をじっと見て、すごく優しく、それでいてなんか高圧的に
『どうだい、私と手を組まないかい。君は、この国の人間ではないんだよね。だったら、特に、この国の人間が苦しむことには、それほど後ろめたさは感じないだろう。君は、見るからに腕っ節が強そうだし、いい条件で雇うよ。どうも、その男は使いもにならない。気が弱いくせに、金だけは、人一倍欲しがる、困ったもんだ。おまけに、すぐに善人面をして、この私のことを裏切る。それと、君は、猫の扱いに慣れているみたいだし』って、言った。
僕は、隊長さんに抱かれながら、
『隊長さん、悪魔の目を見ちゃ駄目だよ』って、隊長さんの心に話しかけていたんだけれど、隊長さんは、僕のその言葉に
『大丈夫、私は、いろいろな訓練を受けているし、それに今、悪魔の目から目をそらすしてしまうのは、不味いよ。少し話しに乗った振りをしてみよう。まだ、元ちゃんのことは、ただの猫だと思っている見ただし』って、
『うん、分かった。ああ、じゃね、僕、隊長さんの胸のところに、爪をちょっと立てるけど、我慢して。僕が、悪魔の目から、隊長さんのこと守るから、しっかり、悪魔も目を見て話して』って、僕は、隊長さんに言って、隊長さんの胸に爪を立てた。
こうして胸に、爪を立てておくと、僕の爪の痛さが心に伝わって、目は悪魔を見ていても、心は悪魔を見ていないから、悪魔に心を奪われる心配はない。
『了解、元ちゃん、海のトンネルの方も頼んだよ』って、隊長さん
そして、隊長さんは、悪魔に
『あんたと手を組むと、どんな良いことがあるのかな』って言うと
『止めろ、こんなやつをてなんか組んじゃいけない』って、長のおじさんが、隊長さんに言った。