悪魔の国王に、裏切り者って言われた、長のおじさんは、僕と隊長さんの居ることを思い出したみたいに、はっとした顔をしたのを僕と隊長さんは見逃さなかった。けど、僕らは、何も聞いていなかったって装うことに決めていたので、何も気づかない顔をしていたら、おじさんが、
『あれが、悪魔です。私の国民を、苦しめている悪の根源です。早く、殺してください。あいつは、口からでまかせに何でも言うんです。悪魔の言うことなんか、信じないでください』って、その言葉を聞いた、悪魔の国王が
『長、お前は、ばかか。その猫と人間の顔を、よく見てみろ、お前のことなんか信じていないぞ。疑いの眼で、見られていることも分からないのか。そいつらが、私に勝てると、本気でお前は思っているのか。私を、誰だと思っている、全知全能の悪魔だぞ。この地球を、動かすことの出来る悪魔だぞ』って、
『何を言う、私は、この国の長だ。その長が、悪魔の仲間の訳がないだろう』って、おじさんは、自分が何を言われても、決してうろたえたりしないんだって、目いっぱい虚勢を張って言った。でも、悲しいことに、おじさんの手足、それに唇がブルブル震えていて、それが嘘だって分かってしまう。
『長、何をそんなに震えているんだ。お前が、本当に、この国を、この国の国民を思う、立派な長なら、そんなに震えることはないじゃないか。いいのか、そんなわけの分からない猫や人間といて、後から自分が間違っていました、もう一度仲間にしてほしいと言ってきても遅いんだぞ。今なら、許してやってもいい。その代わりに、逃がした猫や犬に子供たちを連れ戻せ』って、悪魔が、そして、大きな声で
『早くしろ、長、その猫とその男を、捕まえろ』って言われて、長のおじさんは、僕と隊長さんの方を見て
『わたしは、私は・・・』
『早くしろ』って、さっきよりも、もっと大きな声で言われると、おじさんは、真っ赤な顔になり、悪魔の方を見て
『もう嫌だ、もう嫌だ。私は、もう嫌だ』って、叫んで泣き出した
つづく