僕は、母猫さんと赤ちゃんニャンコたちを、愛ちゃんと赤い毛の猫さんに任せることに決めた。アッちゃんとリッちゃんからは、

『それが、良いと思うよ。凍りついた母猫さんの心を、溶かすことが出来るのは、愛ちゃんしかいない』って、テレパシーが。

そして、空君は、そんな僕らの考えが分かったらしく、

『愛ちゃん、気をつけてフューチャーちゃんの家に行くんだよ。赤ちゃんニャンコを落しちゃだめだよ。猫さん、宜しく』って言うと、僕らの方を見て、どうって顔をして見せた。

『でも、愛ちゃんと猫さんだけで、赤ちゃんニャンコたち連れて行けるかな』って、リッちゃんが言うと、

『大丈夫ですよ。母猫さんが、元気になったから』って、猫さん

とは言え、母猫さんは、目を閉じて耳を伏せたっきり、沈黙。

『母猫さん、これから誰も近づけないあの家に、行くよ。だから、赤ちゃんニャンコを一匹銜えてほしいの。愛ちゃんと赤い毛の猫さんも、一匹づつ連れて行くから、協力して。みんな、母猫さんたち親子を、助けたいの。ここに、このまま居たら、凍え死んじゃう。目をあけて、耳を立てて』って、愛ちゃん

『この猫さんたちは、天界から来たんだよ。国王の国の仲間じゃないんだよ』って、赤い毛の猫さん

『そうだうよ。もう、安心していいんだよ』って、赤い毛の犬さんも

『国王の仲間じゃない。あの誰も近づけない家は、国王の仲間じゃないのね』って、母猫さん

『あそこに住んでいるのは、戦いをしない赤い地球の親子』って、赤い毛の猫さん

『駄目だよ、猫。赤い地球なんて言っても、青い地球の生き物には分からない』って、赤い毛の犬さん

確かに、地球が二つあるなんて、青い地球の生き物は、人間であれ、猫であれ、犬であれ、その他もろもろは知らないんだから、赤い毛の犬さんの言ったことは間違っていない。地球云々のことは別にしても、僕らが、この国の生き物を、助けたいってことを、分かったもらわなくてはいけない。

『母猫さん、とにかく赤ちゃんニャンコたちの蝋燭の炎のことだけを、今は優先しようよ。この三つの炎を消しちゃいけない、だから、僕らのいうことを聞いて、愛ちゃんと赤い毛の猫さんと一緒に』って、僕が言うと、母猫さんは、きっと目を明けて、僕の目を見て

『天界からの猫、いつだったか死刑になった少年が、話していたのを聞いたことがある。いつか、天界から救いの使者たちが来て、この国の生き物を、幸せにしてくれるって。その使者なの』って、聞いてきた。


          つづく