『元ちゃん、隠れたモンスターがいるって、おかしいよ。だって、世界中のモンスターが、あの白いスズランの花園で、深い眠りについているんじゃないの』って、リッちゃんが

『そうだけど、この国は、閉ざされているから、パワーモンスターのレッドポイズンにも、把握できていなかったのかもしれない』って、僕

『そんなこと、ありえるのかな。まあ、この国は、謎の多い国だから、仮にそうだったとしても、不思議じゃないのか』って、隊長さん、スクリーンから、目を離さない。

『モンスターは、元々人間が人間の心の中に創りだしたものだから、新たにモンスターが生まれたってこともあるか』って、僕

『じゃあ、これからなの、モンスターとの戦いって』って、空君

『そうなるの?よく考えたら、僕ら、モンスターと戦った感じないものね。ゲーム機の時みたいな戦いしてないもの。ほとんど話し合いだったから』って、アッちゃん

『父さんたち、悲しむんだろうな、本当に、新しいモンスターが生まれているとしたら』って、ホープ君が苦しそうに言った。

『この国以外のところは、雨もすっかり止んで、自然に水が流れている。なんか、あの嵐のような雨が、嘘みたい』って、愛ちゃん

『この国にも、早くそんなときを戻してあげなくちゃ』って、僕が言うと

『でも、地球が許すのかな。だって、どんどん酷くなっているよ、雨も海だってどんどん黒い油が流れ出ている』って、アッちゃん

『許してもらわなきゃ、そうしないと、この国の罪もない国民が、亡くなっていくことになる。ただ、この国に生まれたっていうだけで、そんなことがあって良い訳がない。そうだろう、元ちゃん』って、隊長さんが強張った顔で、握り拳を作っている、その両の掌には、思い切り爪が食い込んでいそうだ。

『そうですね。国民には、罪はないです。でも、僕、この国の国民の人たちにも、立ち上がってもらいたい。現実を直視してもらいたいです。そうしないと、同じことの繰り返しで、この国からモンスターは消えないです』って、僕

『国民の目覚めか』って、ストーンさんの声が

『ストーンさん?』、『ストーン』って、僕らが言うと

『少し前から、そっちの様子が、こっちのモニターに映り始めたんだ』って、ストーンさん

『地上の様子もね』って、エンジェルさん

『あの国は、あの国のおそらくモンスターは、完璧に国民をマインドコントロールしている。簡単に目覚めない。食べるものが、手に入らなくて餓死することがあっても、目覚めないと思う。モンスターを倒さないかぎりは』って、ストーンさん

『でも、あの国に一箇所だけ、あの国じゃないようなところがあるんだ。この大雨になってから、分かったんだけれど、その一箇所だけ雨が止んでいるんだ。それで、そこには、モンスターが近づけない』って、メカニックさん

『そこには、誰か住んでいるの』って、僕が聞くと

『はっきり分からないんだけれど、幾つかの生命体の動きはあるんだけれど、はっきり映らないんだ』って、メカニックさん

『ガーディアンさんたちの基地に、一度戻ろう』って、僕

『でも、元ちゃん、アッちゃんもリッちゃんも、飛べないんでしょ』って、愛ちゃん

『多分、今度は、飛べると思うよ』って、リッちゃん


       つづく