みんなが一斉に、ガンちゃんのおばさんに

『おばさん、ありがとう』って、もう、早く、行ってっていう感じで言ったので、おばさんは

『はい、はい、、ごゆっくり』って、言って部屋を出て行った。

ガンちゃんが

『母ちゃん、聞いてなかったよな』って、言うと

『こうやって、僕らも大人の話を聞いているってことだ』って、孝ちゃん

『利恵ちゃんは、見つかっちゃって、もう聞けなくなったちゃったんだ。みんなも気をつけてね』って、さつきちゃん

『ああ、さつきのおじさんだけどさ、よく分かんないけれど、僕がおじさんだったら、やっぱり心配になってくる。だって、お爺ちゃんとお婆ちゃんとさつきの三人で、暮らしているんだよ』って、ガンちゃんが言うと

『僕もそう思うよ。僕らは、やっぱり子供だし、お爺ちゃんたちは、年取っているしね』って、孝ちゃんも

『なんで、三人だって平気だよね、さつき』って、たっちゃん

『うん、平気だよ。全然、困らない』って、さつきちゃん

孝ちゃんとガンちゃんは、顔を見合わせて

『二人とも、子供だな』って、確かに、孝ちゃんとガンちゃんは、たっちゃんとさつきちゃんたちよりも2歳年上なんだけれど。このころの2歳ってかなりの差がある、孝ちゃんとガンちゃんは、来年、中学生になるから、考えかたもたっちゃんやさつきちゃんとは、少し違ってきている。

『お婆ちゃん、少しづつ元気になってきてはいるけど、さつきが思っているほど、元気じゃないと思うよ』って、孝ちゃん

『僕も、そう思う。お婆ちゃん、お爺ちゃんやさつきに心配を掛けたくないから、随分頑張っていると思う』って、ガンちゃんも

『えっ、本当』って、さつきちゃんが不安そうに言うと

『よく、考えてみい、さつきだって、遊んでいて転んで怪我した時、お婆ちゃんが心配するといけないからって、内緒にしておいてって言うだろ。お婆ちゃんだって、同じだよ』って、孝ちゃん

『それとお爺ちゃんも心細いんだと思う』って、ガンちゃん

『どうして、お爺ちゃんが心細いの』って、たっちゃん

『僕らじゃ、まだ、相談相手にはならないんだと思う、大人の問題には』って、ガンちゃん

『さつきじゃ、駄目なの』

『お婆ちゃんのこと心配しているのは、同じ気持ちだけどさ。僕には、無理なことがあるんだ』って、孝ちゃん

『無理って』って、さつきちゃんとたっちゃん

『入院とか手術って、お金がかかるんだ。いっぱい』って、孝ちゃん

『お金、いっぱい』って、さつきちゃんとたっちゃん

『お金は、僕ら子供には、どうすることも出来ない。だから、ずっと前、僕は家出するのを諦めたんだ』って、孝ちゃん

『僕らじゃ、働くところがないんだ』って、ガンちゃん


つづく